性教育 保護者に説明なし17.3%…公立小中学校文科省調査

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20051223ur01.htm

性教育の内容を保護者に全く説明していない公立小・中学校が全体の17・3%、5603校に上ることが22日、文部科学省が初めて実施した性教育に関する全国調査で分かった。

 指導内容を教師任せにしている学校も37・7%、1万2230校あった。文科省性教育の行き過ぎがないよう、指導法は学校全体で決定し、内容を保護者に伝えるよう指導しているが、一部で守られていなかった。

 調査は今年4月、全国の公立小・中学校と各地の教育委員会を対象に実施。昨年度の性教育の状況などを聞いた。それによると、性教育の内容や使用する教材を保護者に知らせる手段として、最も多用されているのが「学級だより・保健だより」で73・7%(複数回答可)。「授業参観」が33・5%、「保護者会」が17%でこれに続いた。

 一方、性教育の指導内容や教材を学校全体や学年全体で決定しているところは62・3%にとどまり、特に中学校では43・4%が教師任せにしていた。

 学校や各教委に保護者から寄せられた苦情や問い合わせは計602件。このうち、「小2に絵を使って性交を教えるのは行き過ぎだ」「中学生に出産ビデオを見せるのは問題だ」など68件の苦情については、学校側が指導内容や教材を見直すなど何らかの対策をとっていた。

(2005年12月23日 読売新聞)

でもしかし、じゃあ、数学教育や英語教育については保護者に説明しているのか、というと、まぁ、べつにしてないだろうし、指導内容だって教師の教材研究によるだろう、という気もする。
なぜに性教育だけが?という気はする。
小2が授業で性交の絵?を見たらそれが、いいほうにしろわるいほうにしろ、どういう教育効果をおよぼすのか、そもそもよくわからない。
小2が授業で九九を暗記させられたら、いちおうがんばってほぼみんなほぼ暗記するだろうし、大人になって生活のなかでもたまに暗算で掛け算をすることも意外とないわけではないだろうからそれは教育効果だろう。
大学生に授業で社会学をやったりしても、これは教育効果とかという次元の話にならないかもしれん。
文部科学省が、何を恐れているのか、あるいは何かを恐れている「民意」を掬い取って形にしようとしているのか、もひとつしっくりこないところである。
(まあようするにきのうのクリスマス論争の記事でもそうだけど、じっさいの教育効果ってより、ホンネのところは、反「ジェンダー論」の人たちが、学校教育をとにかく掌握してヘゲモニーを握りたい、というようなことだとおもう、それはよくわかるのだけれど)
ぶっちゃけたはなし、たかが学校の授業じゃん。そりゃまあ、自分も教壇に立つ側としていろいろ考えるところもあるし責任のようなものがあるという自覚だってないわけではないのだけれど、しかし、学校のしかも授業で伝わることの影響力なんて、ほんとにほんとに限られたものでしかないというのも、わかっておかんといかんと思う。
だいたいねえ、
学校で性教育を受けたから画期的に新しい性生活を始める子どもなんておらんぞ。とおもうけどなあ。
保護者に説明、っつったって、その保護者というのが歪んでたり無力だったりするからわざわざ学校が性教育なんかしなくちゃいけなくなった、という、むしろそもそもそっちの筋書きなんではないのか?
でもないわけですか?