卒業式も終わり、日曜日にぐんにゃりとしつつ太田裕美のベスト盤の封を切る。よい。

GOLDEN☆BEST/太田裕美 コンプリート・シングル・コレクション

GOLDEN☆BEST/太田裕美 コンプリート・シングル・コレクション

木綿のハンカチーフ」がいいのは当然として、聴きたかったのは「南風」で、ひさびさにちゃんと聴けてやはりよかった。あとよかったのが「失恋魔術師」とかそのへんで、のんびりとしたニューミュージック歌謡曲でよかった。
自分が小学生のころに聞き覚えて以来なのだけれど、意外と覚えているんであって、それがなつかしいやら新鮮やらで、よかったわけである。
ところでこのベスト盤は2枚組になっていて、「君と歩いた青春」以降は2枚目に入っているのだけれど、なにせ年代順に曲が並んでいるので2枚目はたぶん80年代に入ったぐらい以降で、2枚目の2曲目からぐぐっと80年代の音になっている。テクノ、というか、ニューウェイブっていうか、たとえばトーキングヘッズとかなんとか、そういうふうな感じになっていて、ちょっと無理がでている。当時テレビで「満月の夜 君んちへ行ったよ」ってのやってるのを見て、ベリーショート&つんつん髪の太田裕美ニューウェイブ曲ってのにずいぶんと違和感を感じた覚えがある。何曲かそういう混迷が続いている様子がみえて、それから「ファーストレディになろう」って曲がCMのタイアップで、「ファーストレディになって〜」っていう歌詞を「メナードレディになって〜」と歌う、非アーティスティックでちょっとユーモラスで肩の力の抜けた歌なんで、そのへんでちょっと吹っ切れたかなあ、というかんじ。
いいなあ太田裕美