BSの番組「わが愛しのキャンディーズ」よかった。録画しそびれた。

http://www3.nhk.or.jp/hensei/program/p/20070104/001/12-1930.html

BSエンターテインメント − わが愛しのキャンディーズ −
放送日 :2007年 1月 4日(木)
放送時間 :午後7:30〜午後9:00(90分)

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伝説のアイドルグループ「キャンディーズ」。新しいアイドル像を確立から社会現象まで巻き起こした解散劇まで、秘蔵映像を交え輝いていた彼女たちの活動の軌跡を描く。

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今も多くの人々の記憶に残っている伝説のアイドルグループ、キャンディーズ。自らのキャラクターをさらけ出して新しいアイドル像を確立した。社会現象ともなった解散劇から28年。まぶしいくらいに輝いていた彼女たちの映像を、解散コンサートの未放送映像も含め、一挙放送する。アイドルとして、わずか5年間という短い時間を全力で駆け抜け、絶頂時に解散を決意したメンバー3人の揺れる思いにも迫る。

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伊藤蘭, 田中好子, 藤村美樹, 喜多條忠, 加藤茶, 都倉俊一, 伊東四朗

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微笑がえしキャンディーズ、「春一番」、「暑中お見舞い申し上げます」、「危い土曜日」、「あなたに夢中」、「年下の男の子」、「その気にさせないで」、「ハートのエースが出てこない」、「夏が来た」、「やさしい悪魔」、「アンドウトロワ」

テレビ欄で一瞬、気にはなっていたのだけれど、スルーしていたのだけれど、夜、なんとなくザッピングしていたらやっていて、そのままくぎづけだった。録画しておけばよかった。これ再放送なのだな。ソフト化してくれないかな。あるいはまた3月か4月にやってくれないかな。ほんとうによかった。
キャンディーズの、「見ごろ食べごろ笑いごろ」を見ていた世代だし、ちょこっとだけ流されたコントの映像のギャグ、記憶にあるんである。また、放映されたシングル曲、どれも記憶にあって、よかった。懐かしくてよかったのもあるし、いま聴いてあらためていい曲だ。70年代のアイドル歌謡には、昭和歌謡的なものもフォーク的なものもソウル的なものも混ざっている。
とくに胸を打ったのは「夏が来た」という曲。
http://www.uta-net.com/user/phplib/Link.php?ID=3391

緑が空の青さに輝いて
部屋のカーテンと同じ色になっても
少しどこかがちがうのは
きっと生きているからだろう
なんて考えて
なぜか君にあいたい
 
砂の上に 髪をひろげて
ねころんで 夢を見て
こんな不思議な出来事が
あっていいものかと
思うくらい幸せな
雲が風に踊るよ

いまにしてみれば、フォークソング的な息の長い、日常的で内省的で独白的な歌詞で、いまこんな曲がヒットして小学生の耳に残ることなんかないような気がするけれど、当時の小学生の自分の耳には、残って、

こんな不思議な出来事が
あっていいものかと
思うくらい幸せな
雲が風に踊るよ

というフレーズをずっと覚えていたし、ときどき、キャンディーズの歌と意識せずに、なんとなくふと思い出したりしていたような気がする。
「こんな不思議な出来事があっていいものかと思うくらい幸せ」だったことなど、いままで一度もなかったような気がしていたのだけれど、こうして思い出してみると、この歌を聞いていたころは、夏が来ただの風が吹いただの空が青かっただのということで幸せだったんじゃなかったかという気がしてきた。
ところで、
番組を見ていておどろいたのはラン・スー・ミキのうちの「ミキちゃん」の存在で、当時から、ランとスーの人気に遅れをとっていたような記憶があったし、いまもたぶん表には出ていないのだけれど、こうしてあらためてみていると、想像以上に後ろに引いていた(シングル曲のメインボーカルが一曲だけ)のだなあ、というのがひとつと、でも今の目で見ると悪くないんじゃないか、というのがひとつ。
で、Wikipediaをみると、

藤村美樹 - Wikipedia
キャンディーズ時代にメンバー内で最も早く作詞作品をレコード収録されるなど、関係者の間では音楽センスを高く評価されていた。ファンの間でも歌のうまさは一番と言われており、アルバムでのメインボーカル曲の多さはその証明とも言われている。

なんて出ているし、悪くないかんじなのである。
なので、
たとえばいま、キャンディーズをネタにフェイクのドキュメンタリー映画を作ると面白いかもと思い、そのばあい、中心はやはりミキであろう、と思いつく。
舞台をいっそアメリカにして、1970年代に一時期存在して今は忘れられた黒人アイドルソウルコーラスグループ、という設定にして、でも楽曲はみんなキャンディーズ、と。だから歌の場面ではシュープリームスみたいなコーラスグループが「年下の男の子」とかを歌っている、と。
で、小学生時代のミキが、早熟な天才で、自分も唄うけれどやはりガールズコーラスグループでしょうということでふたりのフロントボーカルに声をかける、それが、スポークスパースンとしてのランと、アイドルボーカリストとしてのスー、という。で、ミキはピチカート小西のような役回りでグループを統率しつつ、メジャーデビューにあたってはさらに周囲の大人を表に立たせて自分は陰に回り・・・表向きはアイドルグループ・・・そのなかでスポークスパースンとしてのランが(ビートルズのジョンのように、YMOの坂本のように)成長し・・・やがてアイドルグループとしてはもたなくなってきて・・・みたいな。そういう映画があったら見たい。見たいでしょう?見たくない。さいですか。

Wikipediaにはトリビアがあって驚かされる。

キャンディーズ - Wikipedia
MMP(ミュージック・メイツ・プレイヤーズ) キャンディーズ全盛期のライブを支えたバックバンド。後のスペクトラム

ほおー。
スペクトラムですよ。悪くないでしょう?
そういえば、番組でも、ラストコンサートを控えた合宿で、スーがEW&Fの歌を練習していた場面があっておどろいたりした。
キャンディーズの多くの曲を提供した作曲家。「夏が来た」もふくめ。

穂口雄右 - Wikipedia
穂口 雄右(ほぐち ゆうすけ、1948年 - )は、日本の作曲家。東京都出身。日本大学芸術学部卒業。社団法人日本音楽著作権協会評議員日本作詞作曲家協会理事。株式会社アムバックス代表取締役会長。
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GS時代
高校生時代、水谷公生松崎澄夫アミューズ社長)等と伝説のGSバンド『アウトキャスト』を結成。オルガニスト、キーボーディストとして活動。当時のマスターテープがほとんど紛失している中、アナログ盤から音源が起こされCDが再販売されるなどマニアに根強い人気を持つ。
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主な提供作品
キャンディーズ
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郷ひろみ
 林檎殺人事件 ムー一族(1978年)挿入歌(作曲/編曲)
岩崎宏美
 二十才前(作曲/編曲)
小泉今日子
 素敵なラブリーボーイ(作曲)
アグネス・チャン
 ポケットいっぱいの秘密(作曲)
山口百恵
 潮騒のテーマ(作曲/編曲)
 夏ひらく青春(編曲)
RCサクセション
 ぼくの好きな先生(編曲)

なにー!「ぼくの好きな先生」の編曲にかかわっていたのか!