学校帰りに買う『絲的炊事記』。芥川賞作家の自炊本。

新聞の新刊文庫紹介でちょっと読んでみたくなり、気にしていた。で、学校帰りに乗換駅で降りて本屋に寄って、いちばん欲しかった本はなくて、しかしこの本はまぁ文庫新刊なので、あって、購入。
雑誌『Hanako』の連載で、群馬で一人暮らしをしている芥川賞作家のかなり無理めな自炊エッセイ。無理め、というのは、もち入りイカスミパスタ、とか、真冬に冷やし中華に挑戦、とか、真夏に鍋、とか、レトルトのインスタント食品にひと工夫、とか、そういう殺伐とした感じなので。欝だとか、30キロぐらい体重が増減するとか言ってるし。ただ、文庫版解説によれば、料理そのものはおいしいそうだ。まぁ、楽しく読めたといえば楽しく読めた。いわゆる文豪の滋味あふれる食味随筆、というのではさらさらない。