BSでやってたので。これ、
村上春樹、流行ったのが学生の時だったわけだし、なんだかんだで読んでたものである。で、
村上春樹の映画化というと、
大森一樹『
風の歌を聴け』というのがあって、これはきびしかった。
村上春樹を映画化しようとすると、あの村上文体を気分的に再現しようとしてか、妙に無感動風の棒読みセリフになって薄気味が悪くなるんである。で、この『
ノルウェイの森』も、じゃっかんそういう気配がありそうかな、と思ったけれど、松ケン、というより
水原希子がやはりよかったので、まぁよしとする。しかしそれよりなにより、長いよ。たぶんかなり小説に忠実だったのかしら(昔読んだので忘れたけど)と思うけれど、筋を追っかけりゃいいってもんでもないだろう、と文句をつけたくなるような長さ。たぶんテレビ版にするときにカットしたのかもしれないけれど(ていうか
amazonのレビューでいろんな人が文句を言ってるのをみると、もともと省略されてたのかな)、あるべき伏線があきらかに無くて、これじゃ意味が通じないなあというところがあった、にもかかわらず、全体として長かったんである。あと、まぁこれは印象だけのはなしだけれど、
村上春樹を映像化したにしては、ロングショットとか風景とか自然とかが多くて、映像としては気持ちいいけど
村上春樹ではないなあと感じた。