『コクリコ坂から』みた。で結局「コクリコ坂」がどうしたのかがよくわからなかった。

コクリコ坂から [DVD]

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つんどく状態だったのを見るシリーズ。宮崎駿の倅の監督作ということで、なんとなく、宮崎駿であったならどうこう、という言われ方をするのだろうな、と思いつつ、そしてジブリ作品というのをあんまり見ていないので、これがいいのかどうかよくわからないけれど、と思いつつ、しかし、ちょっと平板だったかな、とは思った。いや、これは敢えての平板なのだよ、ということかもしれないけれど。このまえ国民放送の「プロフェッショナルの何とか」という番組の宮崎駿特番をやっていて、宮崎駿が若いアニメーターの作画にダメ出しをしまくりつつ、何度もなんども紙をぱらぱらして登場人物の細かい動きをチェックしてたのをみた。人間が動くときのちょっとした重心の移動とかふんばりかたとかタメとか、表情のうつろうときのちょっとしたところを、紙をぱらぱらとめくる中に再現しようとしてたんで、これはなるほどたいしたもんだと思ってみていたわけである。で、まぁ宮崎吾朗宮崎駿とは別人物なので、同じスタジオで製作していようが、作風はべつでぜんぜんかまわないのだろうけれど、なんかけっこう動きが雑なのかな、という印象は持った。えーと、主人公の女子高生が歩くときに、行進みたいに腕を振ってずんずん歩くのは、そういう役作りなのかしらと思いつつ、そうなのかな?とか。全校集会の場面でモブがいかにもモブ然としてしか動かないところ、歌を歌うときにみんなそろって口しか動いてないところとか。
で、そういえばということで以前ちらっと見た覚えのあるこちらのレビュー(押井守が予言したジブリの未来『コクリコ坂から』 - くりごはんが嫌い)を読み直したら、なるほど我が意を得たかんじ(まぁ、あのていどのお遊びを「学生運動」とまで呼ぶかどうかはともかく)。とくに、そうそう、自転車のシーンがすっと入ってこなかったのは、自分も見ながらそう思った。