井山君が棋聖戦で山下君を下して防衛。山下君が調子悪かったのかな・・・。

http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20140314-OYO1T00381.htm

井山棋聖 初防衛
 
囲碁の第38期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、井山裕太棋聖(24)と挑戦者、山下敬吾九段(35)の第6局が、12日午前9時から新潟県南魚沼市の「龍言」で行われていたが、13日午後7時51分、井山棋聖が229手までで先番中押し勝ちし、シリーズ4勝2敗で初防衛を果たした。井山棋聖は名人、本因坊天元、王座、碁聖と合わせて、六冠を堅持した。棋聖の優勝賞金は4500万円。
 井山棋聖は確かな読みに裏付けられた機敏な打ち回しで、棋聖在位通算5期の山下九段の力を封じた。
 
いやま・ゆうた 1989年生まれ。大阪府東大阪市出身。石井邦生九段門下。昨年3月、棋聖を獲得し史上初の六冠に。十段を失い一度は五冠に後退するが、10月に名人を獲得、再び六冠となった。
 
井山、際立つ強さ
 
井山棋聖が充実の初防衛――。第38期棋聖戦七番勝負は、井山裕太棋聖(24)が4勝2敗で挑戦者の山下敬吾九段(35)を退け、防衛を果たした。囲碁界の七大タイトルのうち六冠を保持する若き第一人者。その強さが光ったシリーズだった。
 「他棋戦で勝ちまくっている山下さんに勝ててよかった」。13日夜、新潟県南魚沼市の「龍言」の対局室。勝負の余韻が残る中、井山棋聖はほっとした表情で語った。
 スペインで開幕した今期の七番勝負。第1局では終盤に自陣を守る慎重な一着を見せて半目勝ちすると、第2局、第3局でも山下九段の仕掛けを切り返して勝負を決めた。第6局では長期戦模様の中で、巧みな手段で下辺の一団を生還させ、一気に試合を決めた。
 井山棋聖について、第6局で解説を務めた羽根直樹九段は、「すべての分野で安定している。どんな碁でも受けて立ち、自分の判断を信じて打てる自信を感じる」と評する。国内棋戦で無類の強さを見せながら、学ぼうとする柔軟な姿勢は変わらない。敗れた第4局、第5局の後は若手棋士を控室に誘い、談笑しながら深夜まで検討を続けた。時にはインターネット対局で中韓棋士とも研さんを積む。
 七番勝負と並行して1月に行われた十段戦挑戦者決定戦で敗れ、七冠完全制覇は来年以降に持ち越された。ただ、3月下旬に中国で行われる世界戦にも出場を予定しており、「昨年はテレビ囲碁アジア選手権で優勝したが、それ以降は自分も日本勢もまずい状態で責任を感じている。十段挑戦を逃したのは残念だったが、世界戦でいい戦いをしたい」と、その目は世界に向いている。
 昨秋に井山棋聖に名人を奪われ、雪辱をかけて臨んだ山下九段。井山棋聖への挑戦権を争う名人、本因坊両リーグでは全勝を維持するなど“打倒・井山”の一番手と目されていたが、今シリーズは持ち味のパワーを封じられた。「碁の内容が悪く、特に2局目、3局目は情けない内容だった。すぐに井山さんと打てるように、他のタイトルで挑戦者になりたい」と語った。
(2014年3月14日 読売新聞)

テレビ中継の録画を見たら、解説の蘇耀国君がさらさらと「ここはこうするのが相場ですね」と当たり前のように並べていた手と違う手を山下君が打って、大盤解説が「え?」みたいな空気になって、結局それでぐだぐだになった、みたいなふうに見えた、つまり、山下君のたんなるポカであるように見えた。天才秀行とか大竹ぐらいまでの世代の棋士なら自嘲的に「放心の一手」と呼ぶような。でもまぁそれは、素人がテレビを見て空気でそのように感じたことであって、対局者はもちろんすごいことを考えていたはずだと思う。新聞解説だとそのあたりは明らかになるのかな。