学内の映画版ビブリオバトルというので紹介されてたのを見る。『お引越し』『バチ当たり修道院の最期』『ペコロスの母に会いに行く』。

お引越し (HDリマスター版) [DVD]

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バチ当たり修道院の最期 [DVD]

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某日、大学の図書館のサポーターの学生さんたちが主催する、教員が映画を勧めるビブリオバトル映画版、というのに出るべしと誘われる。はいはいと特に何も考えず引き受けたはいいけれど、よく考えたら学生さんに受けそうな映画は見ていないのだった。それで、自分的には『真珠湾攻撃』を勧めつつプロパガンダ映画を見るべしと言ってたのだけれど、まぁそういうこっちゃなかったんだろうな。で、他の3人の先生が勧めていたのが、相米・アルモドバル・森崎東、と、いい感じのラインナップだったので、これきっかけで見ることにする。3作のうち『お引越し』だけなぜか手元になくて、あとはテレビから録画したのがあったのだった。『バチ当たり修道院の最期』は、大昔のVHSから数年前にDVDに落としたもので、読売テレビ深夜のCINEMAチューズデーのアルモドバル特集で『神経衰弱ぎりぎりの女たち』と二作が放映されてたのを録画してて、当時いちど見てたのだった。20年以上ぶりに再見。

けさ起きがけにふと気づいたのだけれど、『お引越し』と『ペコロス』は、同じ構造のはなしといえなくもないのかなと。どちらも母親と子どものはなし。家族と離れて暮らす(時々会う)ようになる。それで精神的な危機を迎える。祭りの夜を一人でさまよう。水辺で過去の自分を幻視することで危機を乗り越える。等々。バトルの中で『お引越し』を紹介された先生が、イニシエーションのはなしだよと紹介しておられたのだけれど、別の先生の紹介された『ペコロス』も、じつはおなじくイニシエーションのはなしだったんか、と。