- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2005/07/22
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原節子が美人でおっとりしていて、映画が始まってまもなくにいきなり夫がなくなってしまって、嫁ぎ先から帰されてしまう。で、生命保険が100万円。で、舞台はその実家で、それなりの余裕があって家屋敷があって、還暦を迎えた母親がいて、長男がいてその嫁が高峰。で、その下に弟とか妹とかいろいろいるのだけれど、どういうおはなしかというと、えーと、家屋敷や100万円を、長男や弟妹が狙う、とか、高峰のゆいいつの身内の叔父が金をせびりにくるとか。じゃっかん裕福バージョンになっているけれどようするにこれも『稲妻』です。で、もうひとついえば、ほんとは、成瀬バージョンの『東京物語』。
もひとつ。
『妻として女として』。
妻として女として
こっちのほうは、またしても「二号さん」モノ。で、本妻の淡島千景(美しい!)とメカケで銀座のバーを任されている高峰が対決、みたいなはなし。ところが、肝心の旦那の森雅之が、大学教授なのだけれどもう、しんそこダメな男で、淡島のほうにも高峰のほうにも、なるべく事を荒立てないようにして危機を回避しようというだけの態度を徹底していて、「・・・いまのままでいいじゃないか」などといって高峰を説得しようとしたりするので、そこまでくると逆にすごい。で、妙にトリッキーな回想シーンがあったり、妙に遊園地ロケがあったり、妙に演劇的な長台詞シーンで光と影の演出が施されていたりして、成瀬ってこういうのだっけ?と思わせもするのだけれど、じつはいちばん面白かったのは、高峰が一緒に住んでいる祖母で、なんかハワード・ホークスに出てくるジョン・ウェインとウォルター・ブレナンって感じのコンビではあるのだ。