『武田百合子対談集』ようやく読んだ。金井美恵子で武田百合子を知った世代。

武田百合子対談集 (単行本)

武田百合子対談集 (単行本)

なんか例によってTwitterで見かけて、金井久美子・美恵子姉妹との対談も載ってるということなので、少し前に駅の近くの大きい書店に買いに行ったものの、なくて、その足で駅周辺の書店をはしごして(あちらへこちらへ、上に行ったり下に行ったりして、途中では大きなクリスマスツリーが、もう夕方になって点灯されてたのも見たりすることになりそれはそれなりにきれいだったのだろうがそういうきぶんでもなく)都合5件目でようやくみつかってぶじ入手したわけだが(ちなみにもう一冊、『サクランボの丸かじり』は最初の店でぶじ買えた)、つくづく思ったのは、下宿の近場の書店がのきなみ消えていっただけでなく、駅の周辺の、それぞれ昔は信頼していたような、それぞれ少しずつ色合いを持ちながら充実していて昔はなにというわけでもなくぐるぐる巡回するのが楽しみでもあったような書店たちが、かろうじて生き残りながら、面積が狭くなったり、アニメグッズ売り場みたいのばかりになったり、なんだか胸の痛む現状になっていることよ、ということだったが、最後に行った地下街の中の書店はいまのところまだ生きていて、無事みつけたこの本をレジに持って行きながらすこしほっとしたというわけなのだけれど、ともあれしばらくはわたわたとした日々を過ごしてようやく読もうかなという感じになって読んだ。むかし、金井美恵子のエッセイで、中曽根(も亡くなったですな、金井美恵子の生まれ育った群馬が選挙区だったと)の発言をだしにした文章が最初に入ってるやつだったと思ったけれど、その中で『富士日記』とか『遊覧日記』とか?紹介されてて(『遊覧日記』『ことばの食卓』『日々雑記』『犬が星見た』は次のエッセイ集のほうで見たのか)(ちなみに東海林さだおもそのエッセイ集で紹介してて、『丸かじり』はさいしょの『タコの丸かじり』を父親が買ってきてた本で読んでたのだけれど、それ以降のものとかそれ以外のものも読むようになった)、いいなあと思って読んだりして、それでも『富士日記』はたしか二冊目の途中で止まったまま、きがつけば武田百合子を読むような時間がどっかいってしまったまま四半世紀が経ってるのだけれど、この対談集は武田泰淳が亡くなって『富士日記』が発表されたころの対談が載っている。

(ついでに書き添えておくと散髪した。昼に散髪屋さんに行って帰ってきてから囲碁対局の後半を見終わってからやおら武田百合子の流れ。)