『チャーリーとチョコレート工場』『アリス・イン・ワンダーランド』みた。

クリスマスらしくないクリスマスが過ぎて、ふと、つんどくのティム・バートンの中から二本立てを思いついた。幼児的で残酷で毒々しく極彩色の悪夢世界を経巡る的な、まぁでもちゃんと甘く仕上がってて楽しく見れる的なかんじで。それでいくと「チャリチョコ」のほうがよりスタイリッシュで、ジョニー・デップは魅力的だし、ミュージカルシーンは楽しいし、ヒッチコックキューブリックやバスビー・バークレイなんか参照するお遊びもありで、まぁついでにいうとトラウマを抱えたジョニー・デップがいい大人の癖に少年と友情のようなものを結んでその助けで父親と和解するみたいな話は、いい大人をついついほろりとさせる。でもって「アリス」のほうは、なんとなくまぁルイス・キャロルの原作とかテニエルの挿絵とかディズニーのアニメーション映画とかを念頭に置きつつ見始めると、え?というかんじの、なんか違う話っていうか、バトルものになって、そのなかで、旧弊な家柄や性役割なんかに漠然と違和感を覚えるばかりだった主人公女子が、自我に目覚めて自立するよという話にもなっているので、まぁ現代ディズニー映画なわけなのだった(途中、一瞬、種明かしのようなフラッシュバックがあり、そこで一瞬だけ、かなり再現度の高い「アリス」を見ることができる)。