望む将来は「安定した生活」「結婚」−1986年以降に生まれた10代女の子の実態−

http://www.hakuhodo.co.jp/news/2005/20050112_0.html
例によって博報堂生活総研の調査データ。
先月おなじところから出た男の子編id:k-i-t:20041222#p4とついになってるのな。

博報堂生活総合研究所は、2004年6月に、16歳〜19歳の首都圏に住む女子200人を対象に、彼らの意識を探る調査を実施致しました。この度、その分析の詳細がまとまりましたのでご報告致します。
 “バブル経済”や“ペレストロイカ”は、「教科書で習ったこと」と語る彼女たち。1980年後半生まれの彼女たちは、今の時代をどう受けとめ、そして自分の将来をどのように考えているのかをご紹介します。

<調査速報>

●10代女の子、不安ゆえの超・安定思考。

10代女の子の特徴をひとつ挙げるとすれば、それは超・安定思考であることです。
彼女たちの思う「人生の成功」とは、1位が「安定した生活」を得ること、2位が「愛する人」を得ること。そして3位が「お金」を得ることとなっています。彼女たちは“今の世の中は夢がかないにくい世の中だ”と捉え、大きな夢を抱くよりは、着実に堅実に今より少し良い生活を維持しようと考える傾向にあるようでキ。

●10代女の子、結婚願望アリ。

10代女の子の81.5%が「将来結婚したい」と答えています。また別調査で「30歳の時に、どんな生活をしていると思うか」を自由に書いてもらったところ、200件回答中「すでに結婚している」との回答は111件でした。また、「子供・育児・妊娠」の語を含んだ回答は61件、「仕事・働く」の語を含んだ回答は44件です。取材中、彼女たちは結婚をしたいと答えるものの夫に経済面で全面的に頼ろうという傾向はありませんでした。夫だけの収入に頼りきることはリスクが高いと考える傾向が強いのです。彼女たちにとっての結婚は養われるための手段ではなく、よりリスクを少なく生活していくためのものであるようです。

●10代女の子は「上の世代に比べて損をしている」と思っている。

上の世代よりも自分たちの世代は損をしていると答えている10代女の子は56.0%。
その理由を聞き分類したところ、次のような理由が挙げられました。1番多く挙げられた理由は「年金がもらえない」。「どれだけ働いてお金を納めても、どうせ年金は少ない」「年金問題、政治関連のツケは私たちの世代にくると思う」といった声が聞かれました。2番目に多く挙げられた理由は「仕事がない、不景気だ」という理由。「不景気で上の世代の尻拭いをしているように感じる」「景気が悪いのに年寄りの面倒も見なくてはならないし、税金も多い」との声が聞かれます。その他、多く挙げられたのは「教育制度がコロコロ変わる」など、受験・教育・勉強で損をしているという回答、「自然がない」「今の日本人は乱れすぎている」「「の中が煩雑」といった理由でした。しかし、彼女たちはこのような不満を反抗といったかたちで表出させることなく、自分の内側にとどめておく傾向が強いようです。

●グループという鎖につながれた10代女の子

10代の女の子はいつの時代もグループをつくる傾向にあります。しかし、昨今の10代女の子のグループは複雑なものになっているようです。女の子のグループがあると答えた人は93.0%にものぼしました。彼女たちに女の子のグループの印象を聞いたところ、「楽しい」以外は「きゅうくつ」「恐い」「排他的」といった回答が上位でした。10代女の子への取材でも、“グループに属してその集団でいる時は場を盛り上げることに力を注ぐが、本音は話さない”といった意見が多く聞かれます。本音は誰に話すか、との問にも25.0%が「誰にも話さない」と回答しました。グループの関係は持続しながらも、あまり深入りしすぎないように用心深く生活している10代の姿が垣間見えます。

●10代女の子の99.0%が携帯電話を持っている。

「何歳から携帯電話を持っているか」をきいたところ、15歳が最も多い結果となりました。「今も持っていない」と回答したのは、わずか1.0%で、10代の女の子のほとんどが携帯電話を持っていることがわかりました。もはや彼女たちにとって生活必需品となっていることは明らかです。彼女たちの間では「メーリングリストから外す」というような「イジメ」が携帯電話で行なわれることもあるといいます。ちなみに、携帯電話を買うきっかけは高校入学と同時という場合が最も多いようです。

●携帯に依存し、携帯電話がストレスになっている10代女の子

<データ> 携帯電話(通話、メールどちらでも)に依存している  50.5%

携帯電話を持つ10代女の子に「携帯電話に依存していると感じる時はありますか?」との質問を投げかけたところ、50.5%が「ある」と回答。携帯電話を常々手にしている彼女たちですが、どこかで自分は使いすぎである、携帯電話によって気持ちの浮き沈みが大きいといった問題点を自ら感じているようです。

携帯電話(通話、メールどちらでも)がストレスになる時がある 58.1%

携帯電話に対して、依存しているかに加え「携帯電話にストレスを感じる時はありますか?」との質問を投げかけたところ58.1%がストレスを感じていることがわかりました。その理由を分類したところ、「(連絡が来ない時)誰からも必要とされていないと感じるストレス」「1人でいたいのに遮断できないストレス」「マナーが悪い人へのストレス」「メール内容誤解に対するストレス」「通話代が高いというストレス」などが挙げられました。

●10代女の子の『なりたい職業1位は保育士』・『なれると思う職業1位は会社員』

10代女の子は様々な側面で、「やりたいこと」と「できること」を分けて考える傾向が強くあります。やりたいことはあるものの、安定第一に考える傾向が強いため、「やりたいこと」と「できること」の境界線ははっきりとしているのです。それは彼女たちの職業観にも大きな影響を与えています。
なりたい職業では、資格を有する職業、もしくは特殊な業を要する職業が上位にランクインしています。また、なれると思う職業の1位はだんとつで会社員です。「フリーター」が上位にランクインしていることからも、彼女たちが就職に対する不安を抱いていることがうかがえます。

※なお、これらの調査結果をまとめた「10代のぜんぶ」という本を、博報堂生活総合研究所から1月後半に出版致します。

詳しくは↓
http://www.hakuhodo.co.jp/news/pdf/20050112.pdf

まあ、
浮かび上がってきたのは、ありがちなイメージではあるのだな。