社会科必修科目履修漏れ、盛岡一・盛岡三高でも / 高校の偏差値情報

富山に引き続き岩手でも。
ていうか、たぶん全国で類例はたくさんあるだろうし、ギリギリでセーフの抜け穴をやっているところもたくさんあるだろう。なので、もっとでてきてもぜんぜんおかしくない事例の、ひとつやと思う。
ちなみに、いつもながら新聞の見出しはオカシい。こんなんうっかりミスでもなんでもない。確信犯である。なので、「履修漏れ」という表現は事態の本質をはずしているし、見えなくすると思う。
ともあれ、岩手の記事。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061025-00000005-yom-soci

富山県立高岡南高校で明らかになった3年生が地理歴史教科の必修科目を履修していなかった問題で、岩手県でも県立盛岡第一高校(鈴木文雄校長)と盛岡第三高校(井上節夫校長)の3年生らが同様に、地理歴史教科で必修の2科目のうち1科目しか履修していないことが25日、わかった。
 いずれも補習などで対応することにしている。
 盛岡三高によると、同校では、3年生の全生徒321人が1科目しか履修していなかった。授業内容を記す生徒指導要録には「世界史A」を全員が履修したことになっているが、実際には、日本史Bや地理Bの1科目しか履修していない生徒がいた。逆に、世界史を選択した生徒は、ほかに日本史も履修したように指導要録に記載していた。
(読売新聞) - 10月25日13時17分更新

富山、岩手、とくると、地方の公立進学校だな、というふうに思える。
そうすると、いま、都市部と地方とでは受験の条件がぜんぜんちがう、地域格差がはっきりしている、ということを念頭に置くと、
地方の公立の進学校が、都市部の私立校や予備校なんかとまで争うようなことを一手に引き受けている、という実態があるのだと思う。
わたくしは、現在は都市部に住んでいるけれど地方の公立進学校出身なので、めぐまれた都市部の目線で地方の公立進学校の問題を、ここぞとばかりに(一連の学校叩きの追い風に乗る形で)叩く気には、あんましならない。
この問題は、よくもわるくも、教育の地域格差の構造の中での、地方進学校(から全国区の大学に進学しようとする生徒たち)のサバイバルの戦略のもんだいであって、
「履修漏れ」ということばでイメージされるような、学校当局のうっかりミス、みたいな、「不適格教員」のフレームに収まるような問題では、ないんである。

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最新!富山県 高校偏差値 ランキング 2018
滑川高校(普通)56
桜井高校(普通)58
津高校(普通)63
津高校(理数)63
水橋高校(普通)55
富山南高校(普通)59
呉羽高校(普通)59
山東高校(普通)63
富山高校(普通)65
富山中部高校(普通)66
富山高校(理数)68
富山中部高校(理数)70
大門高校(普通)56
高岡南高校(普通)63
高岡高校(普通)67
高岡高校(理数)69
南砺総合福野高校(普通)58
福岡高校(普通)59
砺波高校(普通)64
砺波高校(理数)64
富山商船高専(国際流通)55
富山工業高専(全科)57

ということだそうで、

最新!岩手県 高校偏差値 ランキング 2018
盛岡北高校 57
盛岡第四高校 58
盛岡白百合学園高校(特進)58
盛岡中央高校(特進)59
盛岡第三高校 63
盛岡第一高校(理数)67
盛岡第一高校(普通)68
花巻北高校 58
水沢高校(理数)55 
水沢高校(普通)57
一関第一高校(理数)57
一関第一高校(普通)58
一関工業高専(全科)59

ということだそうだ。(どの模試の、とか、そういうのははっきりかいてない。あくまでも参考まで、ということだそうです)
問題の高校、ちゃんと進学校ですね。
ウッカリだのずさんだのというようなものではなくて、むしろ、いまはやりの競争原理にしっかり参入しているほうの学校ですね。全国区の競争に、地方進学校が参入するしんどさ、をみるべきじゃないかなあ。
ちなみに、
自分の出身校を見てみたら、意外と低くなってたのでへこんだ。あれれー。