「消える部活、学校側都合で毎年200も休廃部…都内公立中」

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消える部活、学校側都合で毎年200も休廃部…都内公立中
12月10日14時42分配信 読売新聞

 東京都内の公立中学校約640校で行われている部活動のうち、運動部を中心に毎年200部以上が、顧問の教諭の異動など学校側の事情が理由で休部や廃部していることが、都教育委員会の初めての調査でわかった。

 生徒の意思にかかわらず、部活動が休廃部に追い込まれていることになる。都教委は「非常に深刻な事態」と憂慮しており、校外指導員の活用など対策の検討に乗り出した。

 都教委は、部活動の状況を把握するため、2006年度から全公立中を対象(中高一貫校などを除く)に調査を開始。その結果、06年度220部、07年度222部、08年度は220部が、「学校側の事情」で休廃部していることが判明した。この間、復活する部もあり、部活の総数は8376〜8463で推移している。生徒が途中で転部を余儀なくされたり、部活動そのものをやめたりするケースがあるという。

 内訳は調べていないが、ソフトボールや柔道、バドミントンなどの運動系や、文化系の吹奏楽部などが休廃部したとみられる。

 ◆顧問を引き受けたがらない教諭が増加◆

 部活の顧問は、各教諭が学生時代の運動歴などをもとに、各校長に、どの部を担当したいか志願して決まる。都中学校体育連盟によると、競技人口が少ないソフトボールや、練習中の事故が心配される柔道部は、指導者のなり手が少ないという。週末の試合の引率などを負担に感じ、顧問を引き受けたがらない教諭が、若手を中心に増えていることも、一因とみられている。

 都中体連会長も務める、練馬区中村中の足立和明校長は「指導者が少ないスポーツでは、後任の顧問がみつかりにくい」と指摘する。同中では05年度、教諭の異動により、ソフトボール部と柔道部が廃部になった。足立校長は「異動は教科で決まる。校長が『ソフトボールを指導できる教諭を』と要望しても、かなわないケースが多い」という。

 短・長距離走、幅跳びなど、異なる種目を行う陸上部も、指導者が少ない部活動の一つだ。瑞穂町立瑞穂第二中は今年4月、顧問教諭の異動で廃部になっていた陸上部を3年ぶりに復活させた。体育科教諭と、陸上の指導技術を持つ大学院生の外部指導員を確保した。

 神成真一校長は「2人体制ならば、教員が異動しても、廃部せずに済む」という。

 日本中学校体育連盟によると、運動部系の加盟生徒数は今年度は233万9491人。03年度以降の5年間で10万人以上減ったことになる。都教委は「部活動は中学校生活の重要な場所で、うまくいかないことで不登校になることもある。維持・存続に力を尽くしたい」と話している。

最終更新:12月10日14時42分

この新聞の人は、なぜ、このごにおよんで労働者のサービス残業をこれいじょう増やしたがるのか?