消費税の話が出てたので『日本とフランス 二つの民主主義』を読み直すこと。

まぁ、もう選挙は終わって結果が出てしまったのであれこれいっても何がどうなるわけでもないのだけれど、まぁそれだからってこともあって、消費税について書いてあったんだよねえということでこの本を再読すること。

日本とフランス 二つの民主主義 (光文社新書)

日本とフランス 二つの民主主義 (光文社新書)

とくに、
「消費税反対というトンチンカンな主張」
「税制に関する左派的主張の不在」
というあたりの項目。

・・・
たしかに、消費税には逆進性の問題がある。・・・
だが、誰が金持ちなのかを、ただ単に税務署に補足される所得額だけで判定することにも問題が多い。はっきり言って、アメリカ型の直接税重視税制を日本に持ち込めば、源泉徴収で確実に天引きされる賃金労働者が不利なのだ。
消費税や付加価値税には、この歪みを修正する役割がある。つまり、毎月100万円使う者は、毎月20万円しか使わない者よりも金持ちだという発想に立っているのだ。だから、申告所得額にかかわらず、カネを多く使う者ほど負担額が大きくなるというわけである。
この税制の是非はともかく、1989年の参院選では、賃金労働者の代表たる左派政党が間接税導入を言下に全否定し、なぜかそれで選挙に勝ってしまった。不労所得で儲けた者たちがド派手な高額消費に狂奔していたバブル時代において、である。・・・

あと、
「公務員削減+リストラ肯定=雇用不安」
というあたりの項目とか。