ご近所の書店で買った『絲的サバイバル』。

絲的サバイバル (講談社文庫)

絲的サバイバル (講談社文庫)

ご近所に小さな書店があって、そこでみつけて購入。今年は絲山という人をみつけたのが収穫だったんで、ゴールデンウィークにまとめ読みして、あとまぁ文庫で見かけたら買うみたいなことをしていた。で、この「サバイバル」、最初の頃いちどスルーしていて、それはまぁ「サバイバルう?関係ないね」みたいなことだったのだけれど、その後だんだん未読の文庫が少なくなってきて、けっきょく買って読んだ。
「絲的」シリーズは、「炊事記」がマイファースト絲山で、これがヘンに良かったのだけれど、そのご「メイソウ」というのを読んだらこれはいまいちで、それでは「サバイバル」はどうだったでしょう。悪くなかったです。今回のテーマは「ひとりキャンプ」。ほとんど群馬県内のキャンプ場とかに車で行って、テント張って焚火して食べて飲んで寝る、で朝起きてテントたたんで車で帰る、という。この、体当たりというほどではない体当たり感が、「炊事記」のときにもあって、その湯加減がちょうどいい。いかにも体当たりエッセイです、みたいなのはつまらんわけで、やはり文章としておもしろいのがおもしろいのだけれど、でも「炊事記」にせよこの本にせよ、ちゃんと身体がまっとうに動いてる感じがして、そのへんがいい。