『秀子の車掌さん』『有りがたうさん』みた。路線バス映画二本立て。

『秀子の車掌さん』のほうは、ソフトになってないのか。
http://www.jmdb.ne.jp/1941/bq002190.htm

あの頃映画 有りがたうさん [DVD]

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路線バス映画二本立てである。『秀子の車掌さん』のほうは、成瀬で1941年。『有りがたうさん』は清水宏監督、上原謙主演で1936年。5年のちがいだけれど、『有りがたうさん』のほうは完全に感情移入が届かないかんじがする。トーキーの、セリフのアフレコの技術的な問題なのか、セリフ回しがものすごくゆっくりで不自然、というのがひとつ。でも、それだけなのかはよくわからない。5年違いの『秀子の車掌さん』のほうは、ほぼ完全に感情移入可能である。うーむ。朗らかな好青年の運転手・上原謙が運転する、天城を越える路線バスに乗り合わせた、都会へ売られていく寒村の娘とそのおっ母さんやら流れ者の女やらその他の村々や街道沿いの人々、旅役者、朝鮮からの労働者の集団、その他その他、その当時のリアリティをそのまま描いたらこうなった、ということだろうかしら(たとえば時代劇であれば、戦前のものでもそれなりに納得して見れると思うんである)。