『三里塚・第二砦の人々』みた。

三里塚シリーズ DVD BOX

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小川紳介みるシリーズ。『三里塚シリーズ』DVD-Box8作中4作目。反対派の農民は、丸太や木の枝や有刺鉄線やなんかを使ってバリケードを作る。で、そのうちのひとつ「第二砦」をめぐる攻防が延々つづく。投石、竹槍、火炎瓶なんかで抵抗するも、まぁそりゃ機動隊のほうが強いし、農民たちが作った砦をブルドーザーで壊しにかかる。おばちゃんは、バリケードの柱に自分と子どもの身体をチェーンでしばりつけて「親子もろとも殺せ!」と叫ぶ。まぁそんなかんじの戦闘シーンがあり、それから、機動隊が帰っていったあとの、砦の中での話し合いシーン。おばちゃんたちが話し合いにどんどん参加してる。まぁ客観的には、追い詰められたり憔悴したり、あるいは全員逮捕を覚悟して殺気立っているとか、そういうこともあるかもしれないのだけれど、まぁ単純に、なまってるってのもあるし、ふしぎにユーモアをたたえてるようにみえる。憔悴ぎみの砦の話し合いが煮詰まって長い沈黙ができる。眼鏡のじいさんが目を伏せて沈黙する長いカットを断ち切るように「穴に入ってみよう」という字幕が出たかと思うと、坑道のように地下に作られた穴の中にキャメラが入り、つまみ枝豆と柳ユーレイが合体したような案内人があれこれ語る。なんかだんだん、壕の中で男所帯で気楽に過ごす(缶詰を開けて酒を飲んでタバコを吸って・・・)のんびりしたしゃべりになってきてこれまた延々つづく。まぁ、ぱっとカットがかわって戸外の俯瞰ロング、ブルドーザーがあっさり穴をつぶしてしまってるわけだけれど。それでも抵抗はつづくよ、ということで、青年たちが楽しげに地下で坑を広げているシーン。