『平成狸合戦ぽんぽこ』見た。三里塚シリーズみたいなもんなわけだな。平成というより昭和だし。

『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』を読んだ流れから、というか、まぁ平成が終わる頃に見ておこうかなと思いつつ見そびれてたけどなんとなく念頭にあったから、というか、まぁ流れでなんとなく見た。でまぁ、狸合戦?とか、どう考えたってみんなが見たくなる題材ではないわけで、何のために作られたのかわからないのではないか、というのがまぁ、公開されてたときから現在に至るまでの第一印象で、まぁ基本的にはそれに尽きるわけだけれど、しかしまぁ、狸というのは化ける、というところで、アニメーション的には技の見せ所なんだな、というのはまぁなるほどとは思った。それはそれとして、この作品、1994年(平成6年)公開だそうで、平成狸合戦というわりに平成に起こった出来事、平成を代表する空気感を描いているわけではないわけで(だからきっと平成の終わりにこれを見てもぽかんとするだけだっただろう)、物語の時代としては多摩ニュータウンの開発が舞台、例によってWikipediaによれば昭和40年代ということになってるから、まぁ昭和ということになる。でまぁ、開発に対する住民の苛烈な反対闘争、でもって強大な資本と国家権力とによって結局のところなすすべもなく住民は敗北するしかない、というおはなしなので、まぁ三里塚シリーズじゃないですか、ということになる。クライマックスが機動隊への肉弾攻撃と凄惨な敗北、というわけだし。