授業でユクスキュル『生物から見た世界』いいですよ、と薦めるわけだけれど、この本はそのノリで、最新バージョンの「生物に世界はどう見えるか」が描き出されている。著者の人は、
農水省で役人をやっていたひとだけれど、まぁ仕事上ということもあり、また、異端の
生物学者らしい団まりな氏に師事しながら、生物の研究をしていたのだと。それで、最新の生物学の知見 - というのがまぁ本当のところどんなものなのかは知らんのだがたぶん - をふまえたうえで、ゾウリムシや
大腸菌に世界はどう見えるか、からはじまり、植物、カビ、ミミズ、と進み、昆虫、魚、ほ乳類に世界はどう見えるのか、というぐあいに順を追って描いてるんだけれど、おもしろいわけである。