『恐怖の作法』。

小中理論のひとの最新の本。うーん、しかし、このひと自身は脚本家がメインで、そうすると、「どう撮るか」のはなしは薄くなるんだよなあ。ま、そらそうなんやが。そうすると、「生きた俳優をどう撮れば幽霊に見えるか」みたいなことを黒沢清経由で「小中理論」というイメージを抱いていたのが、じつはそれはむしろ黒沢理論だったのかなあという気もしてくる。まぁ、この小中という人が、じっさいにいろいろ探求して私的にあるいは仲間内で理論化していたことを、いざ著書にするとなると表現がへたくそだった、という可能性も大きい。