通勤電車で読む『日本の教育はダメじゃない』。ためになって読みやすいので学生さんに勧める。

学生さんに勧める新書本リストに入れる。基本的には、PISAとかTIMSSのデータを見ながら、日本の教育が国際的にいってどのていどのもんかを見定めるよ、という本で、オチとしては、タイトル通り、日本の教育はダメじゃないよ、という。日本の教育はダメなんじゃないかといういろんな通説をあげては、データで見てみる、すると、通説に反して、いやいや日本の教育わるくないよ、けっこういいかもよ、みたいな姿が見えてくる。第一章「学力は本当に低いのか?」で学力低下や創造性の欠如のイメージを覆し、第二章「教育の代償は大きいのか?」で日本の学校の問題(いじめとか不登校とか自信がないとか授業が古臭いとか)のイメージを覆し、第三章「もうそういうの、やめませんか?」では、通念的な「日本の教育ダメ論」にのっとって、必ずしも結果が出せていないしかも流行おくれの海外の取り組みをむりくり輸入して教育改革をおこない、現場に負担をかけ疲弊させ、逆に国際的には高く評価されている日本の学校の取り組み(授業研究とか)をつぶしてしまう、そういうのやめましょう、というのがオチ。ためになって読みやすいので学生さんに勧めやすい。