自分むけにCOVID-19関連について現時点でどう考えることにするかをまとめておく。(その11:4/10-)

年度も変わり、3月に緊急事態宣言が解除になってからまもなく感染再拡大、現在は絶賛第4波である。やれやれ。
covid-2019.live

8割おじさんのインタビュー記事。全3回。
「「大阪、兵庫はすぐさま『緊急事態宣言』をうつべき」 8割おじさんが懸念する背筋の寒くなる大流行」
www.buzzfeed.com

ーーこれまでとは違うところで感染が起きているかもしれないのに、つかめなくなっているのですね。
 
僕は京都市の公表データも見ているのですが、多くの人たちは家庭の中で感染していたり、職場だったり、友人からだったり、飲食店だけではなくなっています。感染の場が多様化しているのです。
第3波で感染者が増えた時も半分以上の接触がわからない状況でしたが、そのほとんどは飲食店の接触のはずだと思い切って推測して時短要請がなされました。でも今回の波では、推定するための兆しのようなものが調査で上がる前に、感染者数が増えています。
 
子どもも増加 変異株の影響か?
ーーこれまでにない感染経路としてはどんなところがありますか?
 
これまでに見られない場のうち、急増しているのは、学校や児童施設、集団での労働者環境、スポーツの場などです。今まで想定していなかったようなところでも急増していて、必ずしも典型的な感染の場ばかりでなくなっています。
 
ーーこれまで感染性も低く、重症化もしないと言われてきた子どもが増えているのは、変異株の影響だと考えてよろしいですか?
 
影響は大いにあると思っています。感染研が出した変異株の資料を見てみましょう。
・・・ 
英国株と従来株の人口あたりの感染リスクを比べていますが、17歳までの子どもでは、変異株の感染リスクが1.6〜1.8倍に増えていることがわかります。
学校や児童施設で二次感染が起きていることを裏付ける結果です。
こういうことがあったので、イギリスでは3回目のロックダウンで流行対策に学校閉鎖まで実施されることになったのです。
 
ーー英国株が増えている日本でも、今後学校閉鎖を検討する必要があるわけですね。
 
そうですね。学校閉鎖自体は去年の2月末から政府主導でやったことがありましたね。
 
ーー前回は安倍首相が唐突に全国の一斉休校を言い出して混乱が広がりましたが、今回はデータの根拠があって対策をうつかもしれないのですね。
 
従来株についての小児科の先生の研究では、未成年でもしっかり調べたら感染しているけれども極めて症状がマイルドだと指摘してます。ずっと症状が出ないままでいるか、発病しても軽い。
変異株では子供が発病しやすくなったのか、感染しやすくなったのかは調べないといけませんが、イギリスの研究では感染しやすさと発病しやすさはこれまでの倍近いと言われています。
これらに加えて、子どもたちが他者へ2次感染を起こす可能性が高くなれば、そこに対策を施す必要性が高まる、というわけです。

この書き方だと、微妙な気はするけれど、さしあたりは「子供が感染/発病しやすい→学校での二次感染」と読めるね。
でも、「学校ぐらいの密ぐあいで、従来感染しなかったところで感染しやすくなってる→子供の感染が増えた」みたいなことがもしも出てきたら、大学だって他人事じゃなくなってくるかなあ…
まぁ、大学ってたぶん基本的には、小中高校までよりもずっと施設的にも授業運営の自由度・融通のききぐあいにも恵まれてると思うんだけれど…
「これまでに見られない場のうち、急増しているのは、学校や児童施設、集団での労働者環境、スポーツの場などです。今まで想定していなかったようなところでも急増していて、必ずしも典型的な感染の場ばかりでなくなっています。」かぁ…。 
大学について考えるにあたっては気になるところ。

しかしまぁ、「まんぼう」だかなんだか知らないが、まぁ法的な根拠とか細かい内容の違いがあるらしいのはわかるのだけれど、集団管理のためのメッセージとしてだけみれば、そのつど違うワードを使うのは、下手なやり方じゃないかなと思う。
ようするにハンマー&ダンス、引き締めるか緩めるか、という2種類のメッセージを細かく繰り返し出す、という戦略なのだろうから、そうである以上は、自粛疲れだのなんだの四の五の言わせててはいけない、うんざりしようが飽きようがそんなことは一切顧慮せずに、「引き締めろ」「緩めろ」の二種類の単純明解なメッセージを、自信をもって打ち出すより方法はないんじゃないか。「緊急事態宣言」というワードで懲りたから次は「まんぼう」、「何とかアラート」「赤信号」「医療何とか宣言」等々、目先の違う新しいワードを次々言われたら、受け取るほうはなんのこっちゃわからないので、けっきょく、狙っている集団管理が実現しないのでは。
ていうか、「引き締めろ」「緩めろ」を延々繰り返すことができない、自粛疲れだのなんだのいうのであれば、そもそもハンマー&ダンスなどという戦略はとろうとすべきではないのでは。集団の自主性に期待せずに、厳格なロックダウンを行ってできるだけ火種をつぶせるだけつぶしてしまう、集団の自己管理に期待しないでもいい水準まで徹底する、ぐらいのことをやるほうが理にかなってるんじゃないの。

4/16。
大阪の感染拡大がなかなかおさまらない。変異株というのが急速に広がってるようである。
変異株というのが感染力が強そうだというのもじっさいに現実に見えてきてるようだ。
とはいえ、
ミクロの場面でいえば、やるべき/できる/有効な感染対策はかわらない。ただし、いっそう気を引き締めてやるべし、となる。

いちおう、おさらい。
上記「感染速報」サイトのデータを見ると、人口10万人当たりの発生数(直近1週間の新規感染者数)は、大阪66.4、兵庫38.9、京都19.4、奈良が結構来ていて32.7であると。
前と同様に計算すると、暗数を考えて×10倍と仮に見積もって、大阪が0.664%≒約0.7%としましょうか。3000人規模の大学で言うと約20人ってところか…まぁそこそこもっともらしい数字だな…。これ、暗数をまったく素人感覚の適当で×10倍と見積もってるので、これはまぁ、実際にはそこまで多くないだろうという気もするのもミソ。ただし、それを言えばいろいろなパラメーターがあるわけで、たとえば大学生は活動量が多いので感染が広がりやすいほうだとすれば見積もりはやはり多めにとっておくべしかもしれないってのもある。いずれにせよ、キャンパスにどのぐらいの感染者がいてもおかしくないのかな、という感覚は、もっておいてもいいと思う。えーと、ケタの感覚ぐらいの湯加減で。
たとえば、これも以前、共通テストの前にリンクをはったけれど、「新型コロナの流行状況にもとづくイベント開催リスク」という試算ツールが公開されてて、
新型コロナの流行状況にもとづくイベント開催リスク
そこで見ると、大阪府人口880万人、1日当たり新規感染者数1200人で計算すると3000人のイベントに「感染性のある参加者」が6人ぐらい、と出る。これは「感染性のある」人、という言い方をしているし、「症状スクリーニングが行われますか?(有症状者は参加できないようになっていますか?)」にチェックを入れて計算してるってのが大きな違いで、さっきの計算のもとにした「直近1週間の新規感染者」というのとはニュアンスが違うのだけれど、まぁ、ケタの感覚としては意外と近い気がする。
学生数3000人のこのキャンパスに、感染者が6人ぐらいはいるよ、というか、20人ぐらい、というか、まぁそれが5人なのか10人なのかは実際にはわからないけれど、そのぐらいの感覚だとして、そういう肌感覚を持ってキャンパスで授業をやったりお昼ご飯を食べたりする、そうすると、過剰に恐れることもないけれど十分に気をつけながら行動すべし、ということにはなるだろう。
あ、あと、この↑計算は、さしあたり都道府県エリアぐらいの枠で見た確率論を等身大のサイズに落とし込むということだけど、それとはまた別次元の話で、実際の感染はほとんど数メートルの対面的な空間が感染者の行動範囲のなかで連鎖的に発生して起こるわけで、また、感染が見つかるとその行動履歴を辿って濃厚接触者にも検査が行われるので高い確率で感染者が洗い出される。つまり、実際の具体的な感染者に注目すると、局所的に一時にたくさんの感染者が見つかることになる(そのぶん暗数は減ることにも(たぶん)なる)。それはそういうもので、一番典型的なのは「クラスター」ということになるけれど、これはそのクラスターを洗い出して対処することでコントロールできるし、その限りにおいて「一時的」なものでもある。で、そういう局所的・一時的な感染状況をおしなべていって例えば都道府県エリアぐらいに広げて平均すると、さっきの計算になる。なので、これら局所的な感染状況と一般的な感染状況とを両方念頭に置きつつ考える必要はある、と考えるべきかしらんと思う。えーとつまり、たとえばキャンパスで感染者が見つかって、その履歴から周辺の感染者も見つかったとすると、局所的・一時的な感染者数としてはとうぜん数字が出てくるわけで、それはたとえば都道府県平均の感染確率の計算の数字からすればとうぜん大きい数字になるわけだけれど、それはまぁそういうもので、感染が起こった局所を見れば一時的にそうなるわけだけれど(それはたとえば、サイコロを投げて1が出る確率は1/6だけど、じっさいに1が出たときに「1が出た!1が出た!」というようなものだ、というか…)ともあれ粛々と対策をしてコントロールして収束をさせるべしということになる。で、収束したらこんどは、一般的な感染状況のほうを念頭に、キャンパス内の潜在的感染者をイメージしながら活動する、というかんじか。

Twitter経由で。峰先生のtweet


ということで、変異株は感染性が強いのは確かだし気を引き締めるべしは確かなのだけれど、でも、従来の対策をとること(+ワクチンの効果も出始めてること)によって、抑えることはできるのだと。
御意。

「大学生入構数「半分以下」など要請へ 京都府、中学・高校にも新対策」
大学生入構数「半分以下」など要請へ 京都府、中学・高校にも新対策(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

大学生入構数「半分以下」など要請へ 京都府、中学・高校にも新対策
4/16(金) 15:48配信
毎日新聞
「まん延防止等重点措置」に基づく学校への新たな要請について説明
 
 京都府は16日、新型コロナウイルスの対策本部会議を開き、12日から適用された「まん延防止等重点措置」に基づき、府内の中学・高校と大学等に感染防止対策を新たに要請することを決めた。大学等には学内へ一度に入構する学生数を、通常の半分以下に抑えることなどを求める。会議後の記者会見で西脇隆俊知事は「若者から家庭、職場への感染が拡大している」と理由を述べた。
 大学等には、オンライン授業の活用で一度に入構する学生数を、通常の50%以下に抑えるよう要請。他に①クラブ活動の許可制導入や他府県への遠征の中止・延期②授業や課外活動前後などの会食自粛③コンパや大人数での行動、下宿等での飲食・宿泊の禁止の徹底――などを求める。
 また高校等には、通学時の密を避けるための時差登校や、1コマの授業時間の短縮を要請。クラブ活動については中学も含め、原則として自校内で2時間以内に制限することなども求める。いずれも法律に基づく要請だが、罰則はない。
 会見で西脇知事は、3月15日~4月11日の新規感染者のうち10、20代が約4割、大学生が約13%を占めていると指摘。「大学生は新年度で活動が活発になり、大阪から通っている学生も約2割いる。第3波も入り口は若者だった」と説明した。
・・・

ふむ。
大阪では「原則オンラインを要請」だったか。
突然の要請に大阪の教育現場は... 戸惑い、混乱も(フジテレビ系(FNN)) - Yahoo!ニュース
こういうかんじのがまた出てくるかね。
ところで、「入構数半分以下」って、むつかしいんじゃないかな。入構数はそのときやってる対面授業の受講者数、ともかぎらなくて、たとえば1限と4限に対面授業があれば間の時間も構内にいるとかね。1限が対面、2限がZOOMでも、家に帰る時間がなければ学内で視聴するとかね。それらをふくめてどうコントロールできるのかとか、よくわからんな。たぶん思い付きで言ってるんだろうけど。
入構数とか、オンライン授業とかいうけれど、まぁたぶん重要なのは、単位面積当たりの人数でもないし、授業そのものでもない。少なくともうちの大学は今のところしかるべき基準に従って授業をやっていて、まぁたぶん授業ですごく感染が広がることはなさげ。黙って距離を取って換気をよくしてマスクして座って講義を聴いてるぶんには感染は広がらない理屈のはず。ネックは、それ以外の時間の学生さんの行動なわけで、これをどう制御するかということなわけだと思う。で、二つの考え方があるだろう。ひとつは、やるべきことはわかっているしむずかしいことでもないのだから学生さんがきちんと感染対策に気をつけてふるまう、大学は、そのように指導しつつ、昼食とかのクリティカルな場面の感染対策にはしっかり注力する。もうひとつは、学生さんの集団に自制を求めるのは無理だからロックダウンなりなんなり大学側が物理的にコントロールする。うちの大学は今のところ前者でやろうとしてる。

日大の文理学部の学部長のメッセージに感動する人がTwitterで結構見られる。
www.chs.nihon-u.ac.jp
うーん、そんなにいいかなぁ…なんか、慎重を期してオンラインにするよ、ということだけが実質で、あとはまぁ文学的なことを言ってるかんじだと思ったな。

4/19
結論からいうとオンラインになった。

先日みかけてちょっと気になったTweet。お医者さんらしいけれど、これは結論としては、違うと考える。


たしかに一瞬ちょっとギョッとするけれど、冷静に考えれば、素人っぽい錯覚なんじゃないかと思う。
考えてみれば、そのために「検査陽性率」という指標があるわけである。「大阪の新規陽性者数が1200あたりで頭打ちになっているのは、検査キャパの上限に達している可能性を考える。」というけれど、検査そのものは陽性者数の10倍以上やってる(7日間で8.0%、となってる→ 参考:大阪府サイト http://www.pref.osaka.lg.jp/default.html)。たしか陽性率5%以下をめどにすべしとなっていたはずで、それを超えていると、検査で十分に捕捉できていない、としたもんだったと思う。なので、8%は褒められた数字ではないにせよ、この値だけを見る限り、まぁ少なくとも検査キャパのために収拾がつかない状態、というほどの値ではたぶんないと思う。感染がどんどん広がって検査が追い付かなくなる、という状態になると、まずこの検査陽性率が上がることになる(これは峰/山中本にていねいに書いてあったと思う https://k-i-t.hatenablog.com/entry/2021/03/22/084738)。
なので、たしかに大阪はちょっとどうなのか、なんとかしてくれ、と思うけれど、さしあたりは落ち着いてやるべきことをやるべしということで落ち着くんじゃないか。
というわけで「検査陽性率」もマークすべしが教訓。

4/21。
変異株というのは感染力が強い、ということになっていて、実効再生産数が1.XX倍、みたいな言い方をよく読む。それはそれとして、じゃあそれが実際の状況の中でどう表れてくるのか、というところが、まぁ実際面の関心ではある。で、上↑にも書いたように「ミクロの場面でいえば、やるべき/できる/有効な感染対策はかわらない。ただし、いっそう気を引き締めてやるべし、となる」ということなわけで、まぁそれが結論ではあるのだけれど、それはそれとして感触からしてたしかにやばい感触はある。これも上↑にも引いた「今まで想定していなかったようなところでも急増していて、必ずしも典型的な感染の場ばかりでなくなっています」というのが、なんとなく感触としてわかるかんじがする。いままでならセーフだったんじゃないかというちょっとした緩みが許されなくなってるようなというか。いやまぁべつに詳しい具体例を知るわけではぜんぜんないのだけれど。
で、あらためて変異株というのが感染力が強い、の内容をおさらい。感染力が強い、といっても、たとえば「突然変異で遠くまで空気感染するようになりました」ということではない(はず)。なので、感染対策そのものは、今までわかっていたことをやる、ただしより厳格にやる、という以外にないし、それをしっかりやればいいということになると思う。で、じゃあ、感染力が強いの内容は、というと、たしかウイルスが人間の細胞に入り込むところ(トゲトゲのところ?)が改良(?)されてより入り込みやすくなった、ということだったと思う。検索したら出てきた↓。
www.tokyo-np.co.jp

◆変異の鍵はアミノ酸
 N501Yとは、どんな変異なのか。ウイルスのタンパク質の501番目のアミノ酸がN(アスパラギン)からY(チロシン)に変わり、スパイクタンパク質が人の細胞と結合しやすくなったとされる。

ですって。
たぶん、いままでも、感染するような場面にいた濃厚接触者のうち2割ぐらい?が実際に感染して検査陽性になってたんだけど、あとの8割ぐらい?はウイルスを吸い込んでも細胞まで入り込まれずに済んだ、みたいなことだったのかな。それが、ウイルス側の改良によって細胞に入り込む能率がよくなった、だからよりたくさんの人に感染させやすくなったし、よりわずかな接触でも効率よく感染させやすくなった、みたいなことなのかも。まぁ、素人的な理解としてはそのぐらいで。
でまぁ、お話を戻すと、だから、そもそも感染するような場面を作らなければ、濃厚接触しなければ、いいわけである。それすなわち従来の感染対策ということ。ただし、いままでのやりかたを再確認してよりスキをなくすこと、それから、いままでよりももう一息、距離感を意識すること、かなあと思う。

4/22.
Twitterで見かけた、ある病院のとりくみ。Togetterまとめされてる。職員食堂が「禅寺食堂」と呼ばれているそうな。職員食堂に集中した対策(無言の徹底化など)で、コロナ病棟ができてからも院内クラスターを確実に防いだよと。まぁ、クラスターが今まで出てなかったというのだけでいえば偶然かもだけど、さすがにコロナ病棟を持つ病院でということになると、これは気にかかるなあということになる。まぁ、じつは原因は当人の考えてるのとはべつのところにありました、という可能性も気にかけつつでもあるけど。それはともかく。
うーむ、これ、変異株でも有効かってところが気になる。
あと、飛沫感染接触感染に対策をほぼ全振りしてて、エアロゾル感染とくに「長距離エアロゾル感染はほぼ無視していい」としている見切り具合ですね。ここまで思いきり見切って、これでいけるのか、そうなのか、どうなのか、というところ。
togetter.com

について、画像診断医k先生のTweet(スレッドになっている)。


そういうことではあるですね。なのであくまで読み方注意。ただし、大学でもとにかく、お昼やすみの学生さんの昼食の対策に狙いをつけてたところなので、そのあたりで参考になる。そりゃまあ、病院のスタッフの人と大学生とでは、厳格なルールを守るモチベーションが違うんだけど。意識づけ(モチベーション)の次元と、必要なルールの設定の次元と、物理的な制御(テーブルの配置とかね)の次元とを、実効性あり&実現可能なやりかたで組み合わせる必要がある。
ひとつには、(自分もだけど)学生さんたちに「適切な感染対策の感覚」を持ってもらう必要があって、そこに、「禅寺食堂」というキャッチーなネーミングが悪くないなあと思ったってのはある。
たとえば広場とかベンチとかで、並んでたのしくお弁当を食べてる人たちをみかける。たぶん当人的には、オープンエアなので感染対策OKという感覚なのだろうと思うけれど、顔が数十センチぐらいの距離になって喋って食べてたので、あれは感染しちゃう部類だと思う。何度か計算してるように、ある人が感染者である確率はたぶん1%を下回るぐらいだし、濃厚接触者でも感染が成立するとはかぎらんわけなので、まぁ結果論としてはだいじょうぶでしたってことに、たぶんなってるんだと思う。でも怖い話だ。
なので、「禅寺食堂」みたいなキャッチーなワードで、イメージとして持ってもらうというのは、有効かなと思う次第。
それにしても、自分は、通常から、他人と共に飲食をすることについての執着がまったくない人間なので、この社会の人々がなぜそこまでして他人と一緒に、喋りながら、飲食することをどうしてもやめられないのかが感覚的にわからないってのがある。なんか、どうしても共食してしまう本能を持つ生物種の集団を観察して、これをどうしたらいいものかと思案している、という気分がなくはない。