自分むけにCOVID-19関連について現時点でどう考えることにするかをまとめておく。(その22:4/1-)

年度が替わって4月。
もうね、言ったでしょと。リバウンドするよ言うてたらリバウンドである。
数字そのものをまず。「10万対発生数」は、東京383、大阪278.1、兵庫232.5、京都238.7、奈良191。まぁ、底を打って上がってきたところなので3/28とさほど違いはないけど、とにかく上がってきてる。「感染速報」のほうのサイトで実効再生産数を見るとみんな1以上になってて本日付けで1以下は4県だけ。東洋経済の方の実効再生産数、全国のだけマークしておくと、1.05。
はい、たぶんだけどこっから上昇するのは速いんやないかな。

4/19.
予想は外れ、状況は極めてあいまいである。第七波と言われつつ、上昇は意外に緩やかで、ひょっとしてもしかしたらこのあたりがピークでここからまた減少かもしれないと感じられる節もある。「感染速報」のほうのサイトで実効再生産数を見ると1以上が15県というので、上昇傾向のほうが少ないことになる。東洋経済の方の実効再生産数の全国のは昨日付で0.98。「10万対発生数」は、東京320.2、大阪274.7、兵庫240.3、京都229.7、奈良204.2。

5/30.
さて、月末。このところの状況は、結果論としては第七波とかゴールデンウイークの影響とかいろいろ言われつつ、まぁ多少はありつつ、しかし大勢としては感染者は減少の傾向が続いている。とはいえ、そもそもの規模が大きいので、ようやく去年の夏のデルタの第5波のピーク程度にまで下がってきた、というていど。
新型コロナウイルス感染速報

全国区の感染状況20220530

去年の夏に比べて、ウイルスがデルタからオミクロンに置き換わっている。感染性は強くなり、重症化のリスクは案外デルタと変わらないと言われている。決定的に異なるのは、ワクチン接種が進んでいること。ただし、このワクチンはデルタ株には対応していたが、オミクロン株はワクチンの効果が少ないということだったね。ただ、感染予防の効果もまったくないというわけではたしかなくて、また、重症化を防ぐ効果はまだある、ということだったと思う。
「感染速報」のほうのサイトで実効再生産数を見ると1以上が1県だけ。東洋経済の方の実効再生産数の全国のは一昨日付で0.94。「10万対発生数」は、東京128.8、大阪169.6、兵庫138.2、京都167.2、奈良99.7。下がってきたと言っても100を超えてるわけで、まぁだから去年の夏の厳しい時の水準ではある。検査陽性率でいうと、東京は15.6%ぐらいで、まぁこれでも多いのだけれどまだましで、京都は36.0%。なので、例によって捕捉できていないと見るべしであって、見かけ上の何倍ぐらい実際の感染者がいるのかについてはかなりシビアめに計算すべしと考える。コロナの最初のころ、まだ手探りだった時に、仮に「10倍」で計算していたけれど、仮にそのぐらいで計算すると、「人口10万対発生数」100人なら、ざっくり10倍の計算で、ざっくり100人に1人、となる。

マスクについて。政府なのかメディアなのか両方なのか、ともあれ情報の出し方が誘導的でおかしいと感じる。
www.nippon.com
こういう見出しをつけると、何か、マスクのつけかたについて状況が変化したようにメッセージを発してることになるだろう。
でも、基本的にマスクに対する考え方は2年前から基本的に何も変わっていないとすべき。
 〇 すべての人が「自分が感染者である可能性」を前提に行動すべし。マスクはそのため、飛沫をださないため。
 〇 飛沫は近距離で、とくに声を出すときにたくさん飛ぶので、そういう状況になるときはマスクをすべし。
 〇 また、換気が悪いばあい、マイクロ飛沫=エアロゾルが空中にしばらくただようことになるので、マスクをすべし。
ぐらい。
なので、風通しの良い屋外で近くに人がいないときにマスクをしても意味がないし、たぶん瞬間的にすれ違うぐらいであれば互いの呼気を直接、感染するぐらい吸い込むリスクは無視できる程度のはずで、その辺の理屈はずっと変わらないし、これまでもそのように言ってたと思うし、自分もそのようにしている。
でも、たとえばこのところのこの話題でテレビのニュースなんかで映像を流すときに、「屋外で複数人でしゃべりながら歩いている」みたいな映像とか、街頭インタビュー(は定義上、声を出すことになりますね)の映像とか、をまぜまぜにして出している。同じ屋外でも、周囲に人がいないとき、いるとき、黙って一人で歩いているとき、知り合い同士複数人で一定時間しゃべりながら歩いているときでは、考え方が全然違うわけなんだが、なんかニュースの映像なんかではわざとそこを混乱させるようにしてるんちゃうかっていう印象なのである。
で、あんのじょう、マスクをするべき場面でノーマスク、という人を見かける。ていうかじつは昨日、ノーマスクではなをぐしぐしいわせてる人とノーマスクで咳をしているような人のあいだ(1~2mぐらい)で、換気をしていない屋内(プラズマ的な空気清浄機が置いてある)で時間待ちをするという場面を経験して、かなりやばいと感じている。
なんていうんだろうね。マスクをすべき状況の判断って、決してむずかしい理屈ではないはずなのだけれど、なぜこの社会の人々はそれを「理屈抜きで命令とか同調圧力とかに従っている」ことにしようとするんだろう? とさいきん思っていて、なんか、コロナ以降、一時期、いろいろな専門用語を一般の人たちが知るようになって、科学リテラシーが上がるというか、「科学的に行動することが望ましい、知が人間を幸福にする」という前提が普及する効果があるのではないか、と思ったこともあったけれど、なんかそうはならんのかなあ…とさいきんまた悲観的になってきている。こういうの、ひょっとして、学校教育のやり方が間違ってるからなのかなあ、等々。

そうそう、あと気になるのは、この現状で、たしかに感染者数が減りつつあるとして、このたびはなぜか、「なぜ減少しているのか」についての説明が聞こえてこないこと。なんか、感染状況そのものへの社会的関心が低下して、たんに「マスクをしなくていいかどうか」「規制を緩和するけどいいかどうか」みたいなはなしばかりを目にするきがする。そりゃあ、客観的に数字を見れば、現状ではまだまだ去年夏のピークぐらいあるわけだし、昨夏~秋の決め手になったワクチンの効き目もオミクロンには薄れているとなれば、客観的な話をしたらとうてい緩和みたいな方向がでてこないからだろう、という気もしなくはない。でもまぁ、減少傾向はあるわけなので、その原因をいちおう考えておく。基本的には、これまで出てきた説の組み合わせで考えるしかないわけだけれど、ひとつは気温と湿度の効果だろうと。冬場は感染しやすく、気温と湿度が上がるこの時期は感染が抑えられるよと。あとは、感染しそうな人があらかた感染して集団免疫状態になった説と。まぁそのぐらいをさしあたり思い浮かべる。まぁしかし、素人がてきとうに思いついたことを挙げていてもあんまりいみないなあ。

6/23
さげどまっているね。

感染状況(「感染速報」より)


7/3.
全国で再上昇が言われるようになりましたな。
感染が下がり切らないまま再上昇にうつるというのはよろしくないなぁ。
感染者が減少傾向にあった時期に、きちんと、減少傾向の原因について認識が共有されてたらよかったと思うんだが、けっきょく「なんとなくブームが去った」みたいな認識しかなくて、非科学的なふんいきのままマスクを外せとか規制を緩めろとかいうふんいきだけが広がっていたので、よろしくないなあと思っていた。
低下の原因が認識されていなかったら、再上昇の原因もわからないようなもんだとおもう。まぁ、ふつうにいうと、気温や湿度が高くなってきたら感染はしにくくなる、という一般論ぐらいが低下の原因で、だけどそれを上回って緩んだから再上昇している、というぐらいのいいかたになるのかなあ。暑くなると、冷房したくなるので、換気をしたくなくなる。でも換気をしなくていい理屈はいまのところないので、冷房効率が少し悪くなっても、換気する以外ない。

じつは、ひとつ、再上昇の要因として、オミクロン株のなかでバージョンが上がってるようだ。
news.yahoo.co.jp

コロナが再拡大のきざし 32都府県で感染増加、広がる「BA.5」
7/2(土) 21:48配信

 新型コロナウイルスの感染が、全国各地で再び増えつつある。新規感染者数は5月中旬から減少傾向が続いていたが、1週間平均を見ると、32都府県で前週より増加(6月30日時点)。医療機関では猛暑による熱中症患者とあわせて対応に追われている。感染がより広がりやすいとされるオミクロン株のひとつ「BA.5(ビーエーファイブ)」への置き換わりが進んでおり、専門家は「自粛ムードがゆるむ中、いっきに感染者が増える恐れがある」と警告する。

【そもそも解説】オミクロン株のBA.5系統、特徴は? 広がるの?

 国内の直近1週間あたりの新規感染者数は、6月21日に約1カ月ぶりに上昇に転じた。同月末時点で、山陰、九州、四国、近畿の8県が前週の1・5倍以上、東京都と大阪府も1・4倍台と上昇傾向が続く。

 要因のひとつが「BA.5」の広がりだ。東京都健康安全研究センターPCR検査では、6月20日までの1週間にBA.5の疑い例は25・1%を占め、前週の13・6%から倍増。主流だったBA.2に代わり勢力を伸ばしつつある。BA.5について、国立感染症研究所の鈴木基・感染症疫学センター長は、検出が少なく不確実性が高いとしつつも、「(全国的な)検出割合が7月後半には半分を超える」と予想する。

 欧州疾病予防管理センター(ECDC)はBA.5が、BA.2よりも12~13%感染者が増えやすいと報告。ただ、重症度が高まる兆候はなかったとした。日本と似た状況のポルトガルでは、5月にBA.2からBA.5への置き換わりが進むと同時に、1万人前後だった1日あたりの感染者数が一時2万7千人まで増加している。

朝日新聞社


底を打って再上昇し始めてるタイミングでひさびさに「10万対発生数」。東京147.9、大阪148.6、兵庫103、京都98.1、奈良67.2。東洋経済の方の実効再生産数、全国のだけマークしておくと、1.07。