『まわり道』みた。意外と退屈せず見れた。

まぁこのさいヴェンダースでも見るか、ということで、大昔に「CINEMAだいすき」のヴェンダース特集で録画してたVHSをブルーレイに落としたやつを引っ張り出して見た。当時のテレビ向けに四角くトリミングされているけれどまぁうるさいことはいわない。どうせ退屈だろうと思っていたのだけれど、作家になりたがってる引きこもりの男をみかねて母親が、店を売って金を作って、旅に出なさいと言う、で、ボン行きの汽車の切符を買って渡す、で、男は文句も言わずそのまま汽車に乗って旅に出る、というところがわりかし退屈でもなく描かれるので、ふつうに見れた。音楽とセリフは陰鬱なかんじなのだけれど、そこをあまりきにしないようにしていれば、まぁ筋書きとしてはシンプル。ロードムービーというふれこみだったけれど、さほどの放浪感もなく、すぐに旅の道連れが現れて、ナスターシャ・キンスキーが喋らないで男の顔をじーっと見る役。なんだかんだだんだん道連れが増えていって、しかもペーター・カーンがとぼけたあんちゃんの役で出てきたり、知らん金持ちの別荘に転がり込んでみんなで喋ったり、朝の散歩に行って長回しでいろいろと会話したり、まぁたいくつはしない。むしろたのしそうまである。でこの男、作家志望とか言いつつ引きこもりだったくせに謎にもてる。でまぁ都会に戻ってみんなで女優の家に転がり込んで、テレビを見てたらストローブ=ユイレの『アンナ・マグダレーナ・バッハの日記』なんかをやってて見てるとか変な感じ。で、男が、どうかんがえたって居候のくせにだんだんえらそうになってかんじわるい。でもまぁてきとうなところで終わるのでいい。