通勤電車で読んでた『音大崩壊』。

著者は名古屋芸大の教授で、もとは銀行マンだった人。で、音大というのはいま苦境に立っているというはなしで、それは音大(の先生たち)がいまだにクラシックの音楽家の育成ばかり考えているからだというはなしで、しかしいまどきなんだからもっと出口をしっかり意識してカリキュラムを作って、もっと学生がやりたいポピュラー音楽や、学校の先生になったり、音楽教室の先生になったりするようなコースも作って、また音楽家なんて個人事業主なんだから経営なんかも勉強して、まぁ総じてつぶしのきくようにすれば、音楽なんて頭も使うしコミュニケーションにもプラスだしコツコツ努力する習慣もあるし、音大卒は強みになるんだから、もっと音大にくる学生は増えるはずである、だいたいスポーツはあんなに商売になってるのに音楽は商売にならないのは業界が団結して力を持たないからだ、べつにスポーツやって健康になると限ったものでもないし、むしろ怪我したり強度のスポーツが健康にマイナスになることだってあるわけだから、そんなら音楽がもっと行われたってばちはあたらないだろう、それで巷の音楽教室の生徒100万人の何割かでも音大に進めばすごいパイになるはずである、とかなんとか。小中高の学校ももう少し画一的な教育ばかりやるのをやめて、あるていど民間の教育を受け皿にして、塾でもスポーツクラブでも音楽教室でもいいので、自分の好きな伸ばしたい力を伸ばすようにすればよいだろう、とかなんとか。