通勤電車で読む『観察の練習』。

ちょっと大判の文庫ぐらいのサイズで凝った装丁のハードカバー、ちょっと厚めのいい紙のページで、4頁ひとくみ、最初の見開きの左側に日常で見つけた写真が一枚、右側のページは番号だけが書いてある、で、その写真を見て何か違和感に気づくでしょうか?という趣向。で、次の2頁が、まぁ種明かしというか著者の人がなぜその写真に引っかかったか、その写真を観察することでその背後に何を見たのか、みたいなことが説明してある。というのが繰り返しで、56枚の写真・観察が紹介されている。えーと例えば最初の写真は、路地か何かのふつうの家の前か何かの道を写した写真。で、道端に鉢植えみたいのがおいてあって、たぶん水やりをしたんだと思うけれど、そこからちょっと濡れていて道の反対側まで水が流れた跡がある、みたいな写真である。で、それがどうした?というはなしである。でまぁ、種明かしを聞くと、なるほどね、いわれたらそういうことだよね、と気づくわけである。