さて、年度も変わったのでページを変えた。現状は、NHKのページでみると本日発表のデータがこんなかんじ。
おおよそ11月末ぐらいからはじまった「第10波」がおおよそ2月半ばぐらいにピークを迎えて3月末にかけて終息しつつあるよ、ぐらいのゆかげんかしら。
新型コロナウイルス 都道府県別の感染者数・感染者マップ・「定点把握」の感染状況データ|NHK特設サイト
グラフの感じだけ見れば、もう少し下がってくれることを期待するけれど、しかし下げ止まりの「底」の高さを見ると、流行の波を重ねるごとにだんだん底が高くなってるように見えるのもたしか。ちなみに新年度がはじまって学生さんがまた大学に来るようになったけれど、コロナになって欠席の者はやはりいるね。インフルもいるしなんかわからんけど高熱というのもいる。まぁ、人口あたりの感染者数から雑に計算したら、身の回りにふつうに感染者がいるというのはふしぎではない。ざっと人口10万人当たり100人のオーダーだと、1000人に1人ということになるから、学生さんが3000人いたら3人ということになる。それでそもそも現在の捕捉率をどのぐらいに見積もるかとして、仮に1割だけ捕捉してる(9割を見逃してる)とすればその数字を10倍することになるし、まぁそれよりは捕捉してるだろうと考えればそこまでの倍率は考えないで良いとする。でまぁもちろんインフルというのがあり、また先月の話題でいえば麻疹はどうなんだ(これもNHKのサイトで見れる、基本的に全国で数人というレベルなのでさしあたり過度にびびる必要はなしとする)など、いやしかし21世紀というのがこれだけ感染症の心配が生活に影響を与える時代になるとは昔は思わなかったですな。
*
4/7.
れいによって札幌医科大の研究室サイトから現時点の数字を。
【都道府県別】人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推定値
全国平均は160.0。奈良は273.8人で全国3位。兵庫は260.0人。東京157.5人。大阪117.0人。京都146.3人。ちなみに鳥取は214.7人。島根は115.6人。
*
5/20.
底を打って再上昇ということだろうか。
データの数字的には、全国平均は87.0。奈良は157.2人で全国3位。兵庫は159.3人で全国2位。ちなみに1位は沖縄で248.9。東京102.9人。大阪67.8人。京都67.4人。ちなみに鳥取は119.0人。島根は109.9人。前に書いた4/7時点よりは低い値ではあって、底を打った直後の数字ってことですね。
*
5/24.
ヤホーニュースで見る『女性自身』の記事。「5類移行から1年も…今も続く「コロナ感染死」3カ月で1万3千人超が死亡」。
こういう記事が時々出るけれど大勢に響かないのがにんともかんとも。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4fb3a34d6b5df477d63bd190e19666e1fe21fae8?utm_content=buffer04cb1&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffernews.yahoo.co.jp
厚生労働省が発表している人口動態調査や死亡診断書によると、“コロナ関連の死亡者数”は、今年1~2月だけで、すでに約1万人超。昨年12月から今年2月の“第10波”による死亡者数は、合計約1万3千人。最多の死者(約2万6千人)を出した第8波(2022年11月~2023年1月)、2番目(約1万6千人)の第7波(2022年7~9月)に次ぐ多さとなっている。
重症化率でも、新型コロナは2.49%、季節性インフルエンザは0.79%(いずれも60歳以上、厚労省調べ)と3倍以上の差がある。
現在、感染者が増加中の沖縄県で、コロナの外来治療にあたる曙クリニック(那覇市)院長の玉井修さんは、こう警鐘を鳴らす。
「当院でも連休明けから、重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患がある方、妊婦さんなどの感染者が増えています。
MINAさんのお母さんのように、〈大病一つしたことがない〉元気な方でも、急変する可能性があるのがコロナの怖いところ。とくに高齢者や基礎疾患のある重症化リスクの高い方は、感染しない、させないように十分注意してほしい」
コロナ患者が増えているのは、沖縄県だけではない。
首都圏でコロナ患者の入院も受け入れている公平病院(埼玉県戸田市)院長の公平誠さんも、次のように続ける。
「当院でも、4月下旬まではコロナ患者が減っていましたが、5月13日時点では前週より2.7倍増加。今後、さらに増える可能性もあるので注意が必要です」
感染のピークから数カ月あとには、死亡者数増の波が来ることも予想される。前出の玉井さんが言うように、高齢者の場合、日ごろは元気でも過信は禁物だ。
とかなんとか。まぁそういうことなんだけれどねぇ。
たまーに学生さんに言うのだけれど、だって感染者数のデータは毎週公表されてるでしょう?人口10万人当たりこのぐらい、しかも今は暗数が多いだろうからもっと多いとなったら身の回りにこのぐらいの確率で接触する計算になるよね、それでウィルスの性質も変わってないですよね、罹ったら重症化するリスクはやはり高いよね、それに自分がだいじょうぶでもハイリスクの人に感染させることもあるよねえ、日常生活の中で自分の周りにいる誰がハイリスクか、あるいは家族にハイリスクの人がいるかなんて、分からないわけですよね、というふうに言っても、まぁふうん、みたいな顔をされるようになってますね。たぶん、多くの学生さんがこの4年ほどでじっさいにコロナに感染して軽症ですんでるので(自分の直接の学生さんだとあるていど症状がきつくなって入院したのはかなり初期のころの一人だけだったと思う)、まぁ大丈夫と思っているわけで、重症化率2.49%(60歳以上)というのは季節性インフルエンザと比べるとぜんぜん高いけれど該当しない人にとっては他人事でネグリジブルだとかたづけちゃえるようなものなんだろう、そして、「知らん誰かに対する責任を思い出させるような」うっとおしいイチャモンをつけているようにとられかねないわけである。やれやれ。
さて、本日は金曜日なので感染者データ(だから、発表が「1医療機関当たりの感染者数の平均値」というかたちになってまる1年がたったわけですね)が発表される日。NHKのサイト(https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data/)を見ると、ふむふむ、やはり先週(発表分なのでじっさいはもう少し前ですね)よりまた増加していて、つまりやはり先々週に底を打って先週が再増加の始まりだった、というふうに見えますね。
↓
札幌医科大学(https://web.sapmed.ac.jp/canmol/coronavirus/japan_estimate.html?s=y#date)のサイトの集計(たぶん再計算の時間だけラグがあるんだろうけどありがたいことです)でいつものように。全国平均は103.4。奈良は196.8人で全国2位。兵庫は162.8人で全国3位。ちなみに1位は沖縄で277.7。東京125.4人。大阪75.6人。京都75.0人。ちなみに鳥取は123.4人。島根は98.3人。
*
7/4.
西浦先生のインタビュー。というのはつまり流行が拡大しているということ。新しい亜系統「KP.3」というのに置き換わってきてるのもあると。
naokoiwanaga.theletter.jp
ふむ。
ここに書いているのは5/24時点↑で、再上昇になったなあというときだったわけで、まぁその後もだいたい毎週、NHKのサイトとか札幌医科大のサイトとかを覗いていて、まぁまた上がってきてるわねとか、沖縄がきつくなってるわねとかは、まぁなんとなくそれはそういうことだとは思っていたものの、西浦先生の顔写真が出てくると、いよいよまたかあという気分は出てきますね。あと、また変異しているってのと。まぁやれやれですね。
ところでインタビュー中に出てきた「メタコビ」というサイト。
covid-data.jp
*
7/5.
ひきつづき西浦先生のインタビュー記事。
naokoiwanaga.theletter.jp
↓
で、データのほうを。
まずNHKのサイトのグラフはいまこんなかんじ。ぱっとみためで。
で、札幌医科大のサイトから数字を。
全国平均は182.5。沖縄が突出して618.2。奈良は242.9人と一段落。兵庫は252.1人。東京251.5人。大阪140.8人。京都100.6人。ちなみに鳥取は123.5人。島根は115.3人。というわけで、5月時点より増えてるところ、そんなかわらんところ、むしろびみょうに減ってるところもあって全体としてはふえてるというかんじかしら。
↓
あと、ここ数日で目について気になったツイート。
いまアメリカをヒットしている新型コロナ変異体は
— Offside🌻 (@yfuruse) 2024年7月2日
熱は出ないか微熱のまま、ノドが痛いらしいね。
発熱のメカニズムまでジャックして、ただの風邪だと思わせようとしている感じだな。このウイルス https://t.co/2B5bdjO4ta
めっちゃ乱暴だけど、2024年7月時点で
— カエル先生・高橋宏和 (@hirokatz) 2024年7月4日
の ど が 痛 い は ほ ぼ コ ロ ナ
【要検証】
なんじゃないかというくらい喉の痛い人ばっかり受診してます。
みなさまご安全に。
*
7/17.
ヤホーニュース。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6507754news.yahoo.co.jp
www.fnn.jp
*
7/19.
ヤホーニュース。「KP.3」について。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7c767a8070cdaf0720d6687596fe0853ac19e8fdnews.yahoo.co.jp
*
8/9.
お盆休みを前にして金曜日、感染状況データ公表である。なんか全国でいうと先週より減ってるぞ。先週の増加ぐあいも勢いが少し収まってたように見えて、するとひとつのピークだったのかなという風にも見える。ただし、お盆休みということもあり、人が動くということでもあるので、油断はできないところではある。
そして県ごとのデータ。全国平均は418.9。奈良は1114.4人とぶっちぎりの全国トップ。奈良は何がどうなってるのかね。二位の兵庫は864.6人。大阪417.3人。京都370.8人。東京327.7人。ちなみに鳥取は652.5人。島根も537.9人と、全国平均を超えてきてる。
ところで以前からずっと情報発信しておられる奈良医大の先生のツイート。
今週の奈良県感染症情報週報
— 笠原敬@奈良医大感染症内科学講座 (@id_conference) 2024年8月9日
コロナは一旦前週より減りましたが、昨年も同じ傾向で、その後に9月にかけてぐっと増えました。
手足口病も高い水準が続いています。
地震もあり心配ですが、正しい情報を収集してそれぞれの状況に応じて備えましょう。https://t.co/V4T81XZQvo pic.twitter.com/ncOYjJLizE
まぁそうみえるわけですよね。
*
11/15.
そういうわけでひさびさに。今現在はどういう状況かというと、夏にピークだった波が終息してきてずっと下がってきていたのがそろそろ下げ止まりが近づいているようにも見える、というかんじかと。NHKのサイトのグラフはこんなかんじ。
まぁ、全国では1医療機関あたり1.57だったのが1.47になってるので、グラフで見たらわかりにくいけどまだ下がってはいる。ただ、都道府県別で見ると増加のところと減少のところがまざってる。このあたりで久々に数字を書き留めておくと、人口10万人当たりってことで全国平均は46.3。奈良は85.6人。兵庫は63.7人。大阪26.1人。京都20.9人。東京46.5人。ちなみに鳥取は39.7人。島根は39.3人。一つ上に書いてたのが8月で、その時の値よりおおむね一桁少ないね。
ところで、世間的に言えば新型コロナは過去の話題みたいなことになっていて、この秋はマイコプラズマ肺炎が流行、これがだいたい今週ぐらいでピークを越えつつある気配がある。まぁこれは子どもが中心だとかいってるけど、じつは罹った学生さんもいて、目の前で咳をされてたんで他所事なかんじはまったくない(たぶん自分は感染しなかったしその学生さんも半月ほど休んでいまは復帰してる)。そして最近の話題は、この冬のインフルエンザ流行がはやくもはじまりつつあるのではというニュース。
*
11/22.
本日の発表で、先週を上回った。ということで先週が下げ止まりだったのかも。勘が当たるなあ。
*
11/29.
前の書き込みでこの記事を切り上げようと思ってたんだが、西浦先生のTweetがおもしろかったので補足として。
前よりIncidence(患者数)のTrough(流行の下がったところ)が深いのはReplacing variant(新しい変異株)のAdvantage(伝播性とか)の程度が相対的に弱いんでしょうね。世界中で変異が蓄積しながら同じVariantが循環しているので今後どうなるかはわかりませんが(前も急に加速化したように)。 https://t.co/UtAwHe0Tm8
— Hiroshi Nishiura (@nishiurah) 2024年11月28日
なるほどね。考え方の勉強になる。