- 作者: 橋爪大三郎
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第一期での講義はちくま新書から出ていて、
- 作者: 橋爪大三郎
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- 作者: 橋爪大三郎
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で、
この本おもしろかったかというと、うーん、うーん、というかんじ。
もともとヴィトゲンシュタインがどうこう、みたいな本を書いていた人で、まあ、だから、この本でも、アメリカという社会を、「新大陸」「ピューリタン」という鍵概念から出発して演繹・再構成して現状を描き出す、ということをやっている。
ので、わかりやすいといえばわかりやすいし、筋が通っているといえば通っているのだけれど、たとえば、学生さんたちに、アメリカはこうだよ、ということを読んでもらうための「最初の一冊」にするには、ちょっと合わないかもしれない。とすると、ある程度アメリカの「現実」をベタにわかっている上で、それを理解するための構図を必要としているってぐらいの段階の読者には、ちょうどおもしろいかもしれない。
でも、さすがにアメリカを「新大陸」「ピューリタン」という出発点から演繹してすべて説明するというのは、むりなわけで、これはもう、「人間学アカデミー」という講座の数回の講義の範囲でのお話、ということをわかっておかんといかん。その範囲内で言えば、おもしろい指摘もあって、おもしろい。
たとえば、現在のブッシュが「ライ麦畑」の主人公の男の子と同じようなメンタリティじゃないか、とか。