http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060208-00000013-yom-soci
文部科学相の諮問機関、中央教育審議会の教育課程部会は8日、小・中学校で「国語」と「算数・数学」、「理科」の授業時間増を求める審議経過報告書案をまとめた。近く、最終決定する。
一昨年12月に公表された国際学力調査結果で、日本の子どもたちの学力低下が判明したことを受けた措置。
文部科学省は今後、学習指導要領の見直しに反映させる方針で、「ゆとり教育」の転換は「国語」と「理数」重視で進みそうだ。
報告書案は、国語を「すべての教科の基本」、理数教育を「科学技術の土台」と位置付け、いずれも「充実を図ることが必要」と指摘。その実現のためには、「授業時間数についても具体的に検討する必要がある」と、時間増を求めた。
さらに、国語では、子どもが古典や名作に触れ、日本の言語文化に親しんだり、自分の考えを用紙1枚程度に表現する力を身につけさせたりすることが不可欠と指摘。理数教育では、小数や分数の意味、エネルギーの概念などを実生活と関連付けて理解させることが重要と訴えた。
同部会では今後、「ゆとり教育」を象徴する「総合的な学習の時間」の削減や小学校への英語教育導入の是非なども議論する予定で、国語と理数の時間増については、他教科との兼ね合いを踏まえて調整する方針だ。
文科省によると、現行の学習指導要領に定める国語の標準授業時間数は、小・中学校9年間で計1727時間、算数・数学は1184時間、理科は640時間。
(読売新聞) - 2月9日0時14分更新