26.2%の高校生は1カ月に1冊も本を読まない!? 果たして保護者は?

http://benesse.jp/blog/1/13/187.html

国際学習到達度調査(PISA2000/2003)がきっかけとなり、日本の高校生の「読解力」低下が話題になったことは記憶されているかたも多いのではないでしょうか。しかし、2000年の調査では、こうした学力以外のことも調査しており、「趣味で読書をすることはない」と答えた日本の高校生は55%でした。これは、参加32ヵ国中、最も高い割合です。今回は、「読書」ということについて考えてみます。
学年が進むにしたがって読む本の数が減少
PISA調査では、日本の高校生の「読解力」調査の平均得点が2000年の8位(522点)から2003年では14位(498点)に低下しました。確かに順位が低下したのは問題ですし、点数や順番がどうだったかは気になるところでしょう。しかし、むしろ重要なのはそうしたことの背景にあることです。参加国全体から見れば、日本の高校生の特徴の1つは、「趣味で読書をすることはない」と答えた高校生が55%もいたことで、それは参加32ヵ国中、最も悪い結果でした。(2000年調査/2003年は同じ調査項目なし)「読解力」の平均得点が参加国中1位だったフィンランドの場合は22%ですので、好対照をなしています。そこで、もう少し子ども全体の読書活動を調査した結果を見てみることにしましょう。※PISAは高校1年生を対象にした調査です。
【図1 1カ月に読んだ本の数(学年別)】
親と子の読書活動等に関する調査(2005年文部科学省
【図1】は、小学2年生、小学5年生、中学2年生、高校2年生が1カ月に読んだ本の数を示しています。「0冊」「1冊」「2冊」などの割合、つまり1カ月に読んだ本の数が少ない子どもの割合を見ると、学年が進むにしたがって増加することがわかります。特に「0冊」は、小学2年生では2.0%だったのが、高校2年生では26.2%になります。実に高校生の4人に1人は1カ月の間に本を1冊も読んでいないことになります。このことが先ほどのPISA調査の結果にも現れたことが推測できます。
このような結果を見ると、「日本の子どもたちは……」と言いたくなります。しかし、もう一つ見ていただきたいデータがあります。
【図2 1カ月に読んだ本の数(保護者)】
【図2】は、この調査を受けた子どもたちの保護者が1カ月に読んだ本の数を示しています。これを見ると、割合が高校生の場合とほとんど変わらないことに気がつきます。高校生と同じように、保護者たちは読書をしていないことが明らかです。残念ながら大人たちの読書実態を国際比較したデータはもっていないのですが、もしそうした調査があれば、かなり厳しい結果が予想されます。
果たして読書は子どものときだけすればよいものなのでしょうか。もし、大人たちが読書や本の価値をあまり認めないのであれば、子どもたちが大人に近づくにしたがって読書をしなくなるのは当然の結果かもしれません。
・・・

ま、大筋においてそらそやわな。
ただ、この「保護者」なる人たちが誰なのか、気にはなる。えーとつまり、アンケートに答えたのは父親なのか母親なのか、とか、そういうこと。
父親と母親とでは、読書に対する態度が違うかもしれないのではないか。
このてのアンケートに答えるのが母親が多いと仮に考えたとすると、この数字は、父母あわせた平均値より大きい数字になるのか小さい数字になるのか、とか。読む本のジャンルは違わないのか、とか。ま、全体の趣旨からすれば無視しうるかもしれないのですが。