3割の再犯者、事件の6割=目立つ若者、高齢者−犯罪白書。『犯罪学入門』『犯罪不安社会』。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071106-00000035-jij-pol

3割の再犯者、事件の6割=目立つ若者、高齢者−犯罪白書
11月6日9時1分配信 時事通信
 鳩山邦夫法相は6日午前の閣議で、2007年度版「犯罪白書」を報告した。今回の白書は、特集として過去60年間の再犯者の実態を分析。それによると、犯罪者数で3割に満たない再犯者による犯罪が、件数で全体の6割近くを占めることが分かった。
 1948年以降の犯歴データから交通事故による業務上過失致死傷などを除いて抽出した犯罪者100万人のうち、再犯者の割合は28.9%。一方で、この100万人が起こした事件168万495件のうち、再犯者によるものは57.7%だった。
 年齢別では、初犯時に20代前半だった若者が2年以内に再び罪を犯した割合は47.1%で、30代前半(36.7%)や40代後半(40.6%)など他の年代に比べて高率を記録。また、50代以上の中年、高齢者でも2年以内の再犯が顕著で、50代前半で47.6%、65歳以上では75.5%に達している。 
最終更新:11月6日9時1分

べつの記事。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071106-00000104-san-soci
戦後の犯罪6割再犯 若者や高齢者目立つ 法務省、19年版白書
11月6日16時9分配信 産経新聞


 法務省は6日、再犯者の実態について特集した「平成19年版犯罪白書」を公表した。戦後に刑事裁判で有罪が確定した100万人による犯罪を調べた結果、6割が再犯者によって行われている傾向があるとして、犯罪抑止のために再犯防止の重要性を指摘している。

 白書では、昭和23年から平成18年9月までの有罪確定者のうち、過失犯や交通犯を除く100万人を無作為抽出して調査した。

 人数に占める比率では、初犯者が71・1%、再犯者は28・9%だったが、犯罪件数で見ると、再犯者によるものが57・7%、初犯者によるものが42・3%と逆転。人数では3割しかいない再犯者が犯罪の6割を行っている傾向が明らかになった。

 また、初犯時の年齢層や罪名別の再犯傾向についても調査。年齢層で見ると、初犯時に20代前半だった層と55歳以上の層は2年以内に再犯に及ぶ割合が高かった。

 高齢者については、5年以内の再犯率が平成2年には0・4%だったが、12年は4・7%に上昇。犯歴が10回以上の多数回再犯者に占める比率も20・3%(17年)と高く、白書は高齢者対策の重要性を指摘している。

 罪名別では、初犯の罪名が窃盗と覚せい剤取締法違反の場合、再犯に及んだ率が4割を超えたほか、同一罪での再犯も3割近かった。

 強盗と強姦は再犯率こそ3割を超えるものの、同じ罪名での再犯率は強盗が2%、強姦が3%。殺人の場合は再犯率が16・7%、再び殺人を犯した率は0・9%と、ほかの罪名に比べ犯罪を繰り返す率は低かった。

最終更新:11月6日16時9分

別の記事。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071106-00000008-yom-soci
犯罪の6割が再犯、20〜24歳に高い再犯率犯罪白書
11月6日13時48分配信 読売新聞


 法務省は6日、2007年版「犯罪白書」を公表した。今年の白書では19年ぶりに再犯者の実態と対策を特集した。

 犯罪者に占める再犯者の割合が約3割なのに、犯罪件数の約6割が再犯者によって行われていたことが分かり、再犯防止への取り組みの重要性を改めて浮き彫りにした。

 再犯者に関する調査は法務総合研究所が実施した。対象は1948年から06年9月までの刑法上の罪などの確定者100万人。このうち、再犯者が占める割合は28・9%だったが、この100万人が犯した犯罪約168万件について見ると、57・7%が再犯者によるものだった。

 年齢別の分析では、20〜24歳で初犯を犯した人の41%が再犯に及んでおり、他の年代よりも再犯率が高かった。このため、白書ではこの年代について「早期に再犯の芽を摘むとの観点から、再犯防止対策に重点的に力を注ぐことが肝要」と指摘している。

同じく読売。

「再犯」6割の現実、出所者支援に課題多く
11月6日14時39分配信 読売新聞


 犯罪件数の約6割を再犯者が起こしている実態が明らかになった犯罪白書

 法務省は昨年から、性犯罪者などを対象に再犯防止のための矯正プログラムを実施するなど対策を始めたが、高齢者や知的障害者への出所後の支援など課題は多い。

 ■高齢者

 「身寄りがいないから、満期までいるしかない」。無銭飲食などを繰り返し、刑務所に入所していた60歳代の男性受刑者は、そう語ったという。

 今年6月、東京・霞が関で開かれたシンポジウム「医療・福祉と司法の連携を目指して」では、罪を犯した高齢者や知的障害者への支援のあり方が話し合われた。「刑務所にいる方が人間らしい生活を送れる」と、おにぎり一つを盗んで捕まった人もいるという。

別の記事。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071106-00000029-mai-soci
犯罪白書>犯罪者の3割が再犯者 過去60年の犯罪分析
11月6日10時25分配信 毎日新聞


 法務省は6日、07年版「犯罪白書」を公表、過去約60年間の犯罪を分析したうえで、犯罪者の約3割が再犯者で、全体の6割近くの事件を再犯者が起こしていることを指摘した。白書は「初犯の段階で犯罪の原因を徹底的に解明し、個別具体的な処遇を行っていく必要がある」と提言している。

 法務省は、1948年〜昨年9月に有罪判決が確定した成人受刑者ら100万人を無作為抽出して調査。その結果、約29%が有罪判決を2回以上受けた再犯者だった。また、交通事件を除いた総犯罪件数の約58%を再犯者が起こしていた。

 最初に窃盗罪で有罪判決を受けた場合は約45%、覚せい剤取締法違反罪では約42%、傷害や暴行罪では約33%が再び犯罪に手を染めていた。殺人罪では約17%が再び事件を起こしており、殺人のケースも約0.9%あった。

 再犯者の年代別では、初犯は20〜24歳が約43%を占め、以下25〜29歳は約19%、30〜34歳は約12%だった。一方、10回以上犯罪を繰り返す「多数回再犯者」は、50代が約41%で最も多く、60代が約33%、40代が約15%の順だった。

 こうした実態を踏まえ、白書は「刑事司法機関同士のほか、就労、教育、医療福祉、民間団体などとの連携の必要性が高まっている」と指摘している。【坂本高志】

犯罪学入門 (講談社現代新書)

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犯罪不安社会 誰もが「不審者」? (光文社新書)

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読み比べること。