『子供をふつうに育てたい』読んだ。

子供をふつうに育てたい (ちくま新書)

子供をふつうに育てたい (ちくま新書)

研究室で学生さんに薦めた新書本を読むシリーズ。いまどきの子どもや教育をめぐる困難さについて、世間で言われているような問題を見渡したような本。まだ教育についてあまりなんにも考えたことのない学生さんにしたら、入りやすいかと。難点は、「子供をふつうに育てたい」というのであれば、ふつうに育っている子どもや教育の現場を見るほうがいいのになあ、というところで、つまり、ワイドショーで話題になったような事件や問題を見てそこから「これはじつは他人事ではない」というかたちで「いまどきの教育の困難さ」を描いている。そのへんが、学生さんの共感を得やすいだろうなあというところでもあり、でも批判的に読んで欲しいなあというところでもある。