『はたらかないで、たらふく食べたい』の人の本。
伊藤野枝という、なんでもでてくる
ウィキペディアによれば「日本の婦人解放運動家、
無政府主義者、作家。」で「雑誌『
青鞜』で活躍。不倫を堂々と行い、結婚制度を否定する論文を書き、戸籍上の夫である
辻潤を捨てて
大杉栄の妻、愛人と四角関係を演じた。」人で、まぁ最終的には大杉といっしょに
関東大震災後の「甘粕事件で殺害された。」という人がいたということなわけで、その人の伝記、という本。なのだけれど、伝記というので想像されるような文章ではなくて、『はたらかないで、たらふく食べたい』というかんじの独特の文章。おもしろい。三人称の文の中に主語抜きではさまれる合いの手のような一人称。これは妙だ。でもおもしろい、おもしろい。
伊藤野枝という人の勢いとか呼吸とかがシンクロしているみたいだ。いいぞやれやれ。かっこいい、かっこいい、かっこいい。