通勤電車で読む『最高品質の会議術』。

最高品質の会議術

最高品質の会議術

例によって会議術の本。著者の人は元ソフトバンクのひとらしい(この手の本は「元なんとか」が売りの人が多いですね)。もうだいたい大抵のことは見覚えがある感じはなくもない。会議の人件費は1時間いくらだとかからはじまって、なるべく短時間で意思決定をすることが会議の目的だ(ちんたら情報共有なんかでじかんをつぶさないこと)という話になる。でまぁ、「勝率7割」でゴー、つまり勝率10割に近づけることばかり気にしていたら判断が遅れてビジネスのスピードに立ち遅れるよ、で、PDCAを早く回して、だめなら撤退判断も早くやればいい、というのは、言い方として悪くない。でもって、では短時間で確実に成果を出すには、資料のフォーマットを決めて判断に必要なことだけを確実に議論出来るようにすべしと。そのへんはまたなるほどねというかんじ。でまぁ、この本、そういう会議術のはなしとともに、基本的に中間管理職というか、組織の中で自分が部門のマネージャー(とくに、プレイングマネージャー)となって会議を行ったり部下を育てたりしつつ、同時に、部門の代表として経営会議に出て上層部を動かし企画を通したりする、というイメージで書かれている。ので、とくに後者のはなしになると、会議術というか振る舞い方みたいなはなしにもなってくる。たとえば上層部を前にしたプレゼンのときにさりげなく、これは○○くんの企画で、彼はさいきん力をつけてるんです、みたいに部下を売り込んだりとか。ま、そうやって、効率いい会議、高いパフォーマンス、新人育成、といったことをやっていたら、社内でやる気のある者があなたのチームで働きたいと希望を出して集まってきたりしますよ、みたいな。そのへんのイメージは、まぁそれにあてはまるある種の(たとえばソフトバンクはそうなのか?)会社組織を念頭に置けば、ぐっとくるだろう。