以前、カリキュラムのぐあいで学生さんひとりの授業というのがあって、人権とかそういう科目だったので、じゃあ映画でもネタにあれやこれやしゃべろうか、ということにして、学生さんセレクトで映画を選んでもらって、その内容をもとにあれやこれややってた。で、本作も学生さんが教えてくれたもの。その学生さんは、淀川長治ばりに映画の内容をファーストシーンから喋ってくれるので、まぁそれで授業もやりやすかったが、なんか実際に見た時にけっこう既視感があるってのもあって、本作も、ああ、これ学生さんがいってたかんじだなあと。
で、本作、1960年代のアメリカで、NASAで計算係として働いていた黒人女性たちの、実話をもとにしたお話らしい。宇宙にロケットを飛ばそうというときに、正確な軌道計算が求められているってのに、進歩的であっても不思議じゃないかなあというNASAのエリートたちが、ごくナチュラルに人種差別・女性差別してて、そんななかで主人公たちが、まぁきちんと力を発揮して一つ一つ認めさせて道を切り開いていく、という。
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まぁそういうお話なのだが、邦題がおかしいとか、紹介のされ方がわかってないとか、そういうのも話題になったですね。
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自分的には、実際に見てみたら、(これは学生さんの喋りの中にあったかどうかは忘れたが)伏線がきいていてぐっときたなと。管理職になる人が、最初の方で車のエンストをいっぱつでバチっと直したところが、あとでIBMをぱっと動かしたところで再現されてる。計算係の人が、最初の方で黒板で方程式を解いていたのが、あとで会議室でチョークを渡されて軌道計算をやってみせるところで再現されてる。こういうのは爽快。で、そうすると、もうひとりのエンジニアになる人にもう一つ見せ場があるとよかったかなあと。最後のピンチのときにヒントを与えるのをこの人がやったらよかったかなあ等々(判事と対決するところはすばらしかったし、そこがこの人の見せ場だったのだけれど)。最後のピンチのエピソードで、3人の見せ場とキメ顔があったら、わかりやすいかなと(俗すぎるかな)。