だってさぁ、↓この文章を普通に読んで、意味が分かるだろうか?
◆ 論文とレポートの違い
さて、学校で課される論文とレポートですが、その違いはどこにあるのでしょうか。「レポート」とは、もともと報告の意味です。これは、いろいろと本を読んだりして調査し、その結果を誰かに伝えるというタイプの文書です。これに対して、アメリカの大学ではレポートという名称は使わず、エッセイと言います。さまざまな資料を参照するのは当然ですが、むしろ自分の意見を主張するところに力点が置かれています。
これは、学問の本質が「独創性」にあるからです。世界中で誰もまだ言っていないことを、自分が最初に述べるということが学問の意義です。その精神を尊重するなら、たとえ学生の書く論文でも、読んだ資料をまとめて終わるだけでは評価されません。学部でも、なるべく自分なりの解釈や考え方を出すことが要求され、大学院なら、実際にその意見が実際に独創的であることが求められます。もちろん、他人の論文を丸写しにしたり、注なしであたかも自分の文章のように書いたりすれば、落第どころか退学させられかねません。
とはいえ、自分独自の主張を出すにも、何がまだ言われていないかを調べる必要があるので、いろいろ資料にあたらねばならないし、そこに何が書いてあるかもまとめなければなりません。とすれば、結局、論文とレポートは(…以下略)
たぶんアメリカの大学ってところで決定的にずっこけてしまうわけだと思うのだが(そしてしかしこの著者のひとの経歴の中でアメリカの大学院にいたという事実はたぶんとても大きいのだと思うのだけれど)、こういう文章を書く人に論文・レポートの書き方を教わっても大丈夫なのだろうかという不安は出てくると思う。