赤瀬川『中古カメラの愉しみ 金属人類学入門』

まぁひまつぶしということで少し前に買ってたんやけど、通勤の電車のなかでさらっと(行きに半分、帰りに半分)読んだ。

中古カメラの愉しみ―金属人類学入門 (知恵の森文庫)

中古カメラの愉しみ―金属人類学入門 (知恵の森文庫)

まぁ、おもしろいのはまぁ赤瀬川だということで、まぁおもしろい。
文章のぐあいで読ませるというので、まぁ、わかりやすい内田百間ってかんじで。
まぁ、ただ、この本のおもしろいところでいえば、これ、中古カメラの話で、1993−95年にカメラ雑誌の連載を97年に本にしたものを、2003年に文庫本にしたということで、この10年間というのがあじわいぶかい。
というのは、この10年間のあいだに、デジカメが爆発的に普及したんで、いまとなってはここに書かれているようなメカニカルなはなしは、一時代まえ、ということになってしまっているから。そのへんの経緯は、文庫版の解説に書いてある。
文庫版解説まで読んで物悲しさの出てくる、ちょいと味わい深い一冊。