テレビでやってた『インビジブル』。B級で正解。

天才科学者が自分で自分を透明人間の人体実験に使ってたらもとに戻れなくなって、という話。
なんだけど、透明人間になった男がなにをやるかというと、覗きとかそんなことばっかやっとる。なんじゃそら。
なわけで、黒沢清の本に、高橋洋の評した「ふるちんの男が大暴れする」だけの映画だという言葉が紹介されていて、それはいさぎよくて「心洗われる」と黒沢は書いているのだけれど、
それはやはりそのとおりですね。
ケビン・ベーコンが天才科学者なのだけれど、男・女・男(順番に、天才ケビン・優秀女・凡才男)という3人のチームで透明人間の研究をしている。
で、この女性科学者というのが、もとはケビン・ベーコンとつきあってて別れた、というんで、ケビンさんは振られたんである。まぁ、天才肌で性格が傲慢で冷たくてそのわりにむっつりスケベできしょいという、彼氏にしたくないタイプなんでそれはしょうがないですね。でもまぁ、共同研究者なのでなかよく研究している。ケビンさんサイドからすれば、割り切れないところもあるけれど、でもまぁ、優秀な共同研究チームであるから、ともに情熱を燃やして仕事に打ち込んでいるわけである。
んだけど、じつはこの女があたらしく付き合い始めたのが、もう一人の男(凡才)なんである。もちろんナイショで。
いやー、こういう話を、重厚な人間ドラマとして陰影深く切々と描き出されてもアレなので。
CGでお金を使っているのだろうけれど、ほとんどのドラマが狭い実験室のセットの中で展開する(からセットが少なくてすむ?)し、安物の俳優女優がひとやまいくらで出てきてエッチなシーンを適当に盛り込みつつ最後にどんどん殺されていくという、おもいきりB級な映画。さいごに優秀女と凡才男が生き残り、ケビンさんは「地獄に落ちろ!!」とかいって炎熱地獄の中に蹴落とされて死んじゃってハッピーエンド。こうでなくては。