通勤電車で読む『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』。

例によってHONZhttps://honz.jp/articles/-/46165 https://honz.jp/articles/-/50823)かなにかで、ジェフ・ベゾスの新刊を見かけて、なんか面白いかもと思って、とりあえず新刊ではなくて少し前に出てた伝記を読んでみた。
で、たしか変な人だとかケチだとかいうイメージしか持ってなかったのだが、まぁそんなかんじだった。えーと、スティーブ・ジョブズがかっこいいとかまねしたいとかみたいな意味でかっこいいとかまねしたいかというと、まぁ、そんなことにはならない。まぁ、たとえば身近に、おそろしく頭の回転が速くて、何かというと高笑いをする、で、ケチで強欲である、で、冷徹である、容赦がない、で、ブレない、みたいな人がいたとして、まぁそういう人がAmazonを作りましたと。で、Amazon、最初全然赤字だったり、いろいろ苦労したりするけれども、そういう人なので、ずっと先の正解(少なくともインターネット資本主義的なロジックにおいては正解)を見据えてブレずにがんがんやって結局は敵を叩き潰して勝利をおさめる、みたいな。はてさてこのビジネス書を読んで、何を見習った気持ちになれるのか、なりたくなるのか、はよくわからない。まぁ、つまらないとは思わなくて、すごいなあと思いながら読むわけだけれど、たとえばジョブズの本を読んでかっこいいなあという感想を抱くとか、フェイスブックの暴露本を読んだり映画を見たりしてこりゃすごい、えげつないなという感想を抱くとか、そういうのにくらべると、平板と言えば平板。
ちなみに、このてのやつで気に入っているのは、Twitterの創業者ビズ・ストーンの『ツイッターで学んだいちばん大切なこと』(https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20141129/p2)で、これは相当いい。Twitterというへろへろの、愛すべき、商売の下手な、どこかまちがいなく私たちサイドのSNSがどのようにできあがり、友だち同士の愛憎、裏切り、いろいろ、を経てきたか、みたいな話が泣かせる。