特別授業:「早く一票入れたいな」 高知市立昭和小6年生、選挙の大切さ学ぶ /高知

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/primary/news/20060216ddlk39040452000c.html

 将来の有権者を育成しようと、「投票しよう、そうしよう」と題した特別授業が15日、高知市日の出町の市立昭和小(前田志郎校長、536人)であり、6年生約90人が選挙の大切さを学んだ。

 同校の教諭と県、高知市選管職員が講師役を務めた。過去20年間の国政選挙の投票率を表したグラフを示し、ここ数年、投票率が下がり続けている現状を紹介。その後、普通選挙が導入されるまでの歴史に触れ、「昔は有権者になるのに制限があった。20歳になったら必ず投票権を行使してほしい」と呼びかけた。

 その後、「こんな学校あったらいいな議員選挙」が実施され、児童5人が“立候補”。候補者が「週1回、遊びタイムを導入する」「開閉式のドーム型運動場を作る」といった“公約”を発表した後、児童は本物の記入台や投票箱を使って一票を投じていた。

 武政康太君(12)は「これまで選挙のことを考えたことはなかったけど、大切なことが分かりました」と話していた。【袴田貴行】

毎日新聞 2006年2月16日

こんなことでいいのか?
そりゃ、投票率が低いより高い方がいいのだろうけれどさあ、なんでもいいから投票に行け、みたいなもんでもないだろうし、権利が与えられているからそれを行使しないといけない、というのもなんかなあ。もちろん、選管の職員は投票に行け、と言うのが商売やからそれでええのやろうけど、学校のやるべきことっていうのはそういうことではないのではないか。
「選挙の大切さを学んだ」っていうが、まぁそうなんやが、でも、理屈を言えば、大切なのは選挙そのものではなくて、政治である。選挙は、政治を実現するためのひとつのしかけにすぎない。だから、政治教育抜きに選挙に行けとか言ってもいみないと思う。学校は選管ではないわけで、選挙が大事なんじゃなくて政治が大事なんだ、ということをまず叩き込むところであるはずだ。そこんとこが逆転してるから、いまげんざいの政治が数合わせだのなんだのでわけわからんくなっておるのであって、それをしっかり基本から教えるのが、教育ってもんではないかね。
「こんな学校あったらいいな議員選挙」なんて、くだらんじゃないですか。「週1回、遊びタイムを導入する」「開閉式のドーム型運動場を作る」なんていう「”公約”」は、いうまでもなく公約にも何にもならないわけで、だとすると、この授業は、実現するつもりのない”公約”を口先で言う候補者に、適当にノリで投票するのが選挙権行使だ、みたいな、まちがった観念を植え付けると思う(ていうか、実際の選挙がそうなってるわけやが)。
小学校で、ちゃんとした政治教育など、もちろんしないしできないわけで、だったら、こんな授業やったって、10年後にまた無責任になんとかチルドレンみたいのがふえるだけでいみないじゃんとおもう。