『サメvsマイク・タイソン』『MEGALODON』『シン・ジョーズ』みた。

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シン・ジョーズ [DVD]

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  • レイチェル・ブルック・スミス
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今年もBS12ではゴールデンウイーク恒例サメ映画特集をやっていた。まぁ今年は本数少なめだったみたい。で、ちょっと見てみたけれど、まずいきなり『サメvsマイク・タイソン』というのは映画というよりか、ディスカバリーチャンネルの番組だったみたいで、マイク・タイソンがサメ(あまり人を食べないほうの)がうようよしている海に潜って2メートルぐらいある大きなサメの鼻の先をつかむ、という番組。どういう感情で見たものかわからんところはある。つぎ、『MEGALODON』というのは、サメ映画にかこつけたアメリカ海軍の宣伝映画。ロシアの潜水艦が深海で秘密作戦をしていたら100万年前の巨大ザメをよみがえらせてしまって、潜水艦は襲われてしまうのだけれど、ちょうど海上にいたアメリカの駆逐艦が潜航艇で救助に向かい、ロシアの将校たち3人を捕まえたりしているうちにこんどは潜航艇が巨大ザメにぱくりと吞み込まれ…どうのこうの…で、クライマックスはロシアとアメリカの将校同士の銃撃戦。で、結論としては将校は立派であるという映画。で、この映画の貴重な教訓は、サメ映画ではやはりサメが大きすぎると怖くなくなるということで、水着女子の手足とか無軌道な若者たちの胴体とかをがぶがぶ食いちぎるぐらいのサイズ感だからちょうどこわいんで、潜水艦や駆逐艦にかじりついたり潜航艇を丸呑みにしたりするぐらい大きいとサメもあんまりこわいかんじにならない。なので本作、水着女子は登場しない。無軌道な若者的なのは一瞬、なんの脈絡もなく登場してボートごとサメに丸呑みにされる。本作に出てくるのは規律正しい海軍の駆逐艦の海兵のみなさんで、まぁそのいみでは軍服女子もたくさんでてくる。しかし全員規律正しくかつ勇敢なのでサメに食われるとかそういうかんじではないですね。で、つぎ、『シン・ジョーズ』というのは原題が『Atomic Shark』っつって、核実験だか沈没した原潜だかの影響によって海底で被爆して突然変異をおこしたサメがビーチを襲うというおはなしで、主人公はライフセーバーの男女。で、まぁビーチの話なので、水着女子とか無軌道な若者とかばかりが出てくるのでそこは安心要素である。それで水上スキーとかパラセーリングとかワイワイやっていると真っ赤に発熱したサメの背びれが現れてあれよというまに食われてしまうとか。そして波打ち際には謎の焼き魚が打ち上げられる…。じつはこのサメは放射能を浴びて突然変異で原爆とおなじ?になってしまい、水中にいると冷却されているけれど水上にあがったら原爆みたいに爆発してしまう。また、サメの熱で焼かれた謎の焼き魚を食べた人も腹の中から燃え上がって爆発してしまう。なんかこうなると、放射能風評被害みたいな映画だなあという気もしなくもないけれど、まぁサメ映画に正確な理解を期待したって仕方がないというのもある。発想としては『ゴジラ』と同じじゃないかということかもしれないけれど、その結果としてはまぁ違いというのは出てしまう。被爆国か否かの違いではないかと言いたくなりかけるが、まぁ、そもそもこのての原子怪獣モノは日米かかわらずけっこうチープに撮られていたんじゃないのという気もする。ところで本作、ところどころにじつに下らないギャグを入れてきて、いやここはハラハラさせるところだろうとか、ここはシリアスなところだろうとかいうところをぶち壊してくるので、目的がわからないというのもある。というかこうしてサメ映画を見ていると「あるべきサメ映画」の規範についての気づきがあるね。『ノー・シャーク』(https://k-i-t.hatenablog.com/entry/2022/04/17/203845)のような映画がつくられてしまうゆえんである。